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「結婚して引退? ハハハ…」現役アイドルが仕掛けた「計画婚」 薬丸裕英・石川秀美の“決断”が画期的だったワケ

6月8日は薬丸裕英&石川秀美の結婚記念日

2022/06/08
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長男・長女は芸能界へ、次男の進路は?

 また、次男の薬丸隼人さんは、小学生のときに始めたサッカーで身を立てると決め、中学卒業とともに日本を飛び出すと、まずスペインとイギリスの高校でスペイン語と英語を習得、その後、スペインの2部リーグ(当時)「サバデル」のBチームなどでプレイした。

 Bチームに入団時、週刊誌の取材に応じた母親の石川は《日本でも海外でも、結局は自分の意志がないと成功なんてできっこない。本人が行きたいという気持ちが大きくて、チャレンジ精神旺盛だったので、“行っちゃえ~”って行かせちゃいました》と話した(※7)。隼人さんは2018/19年シーズンを最後に現役を引退、現在はドイツ・ブンデスリーガ2部「フォルトゥナ・デュッセルドルフ」の日本デスクで働き、主に日本向けの広報を務める(※8)。

薬丸裕英(左)と、長女でタレントの薬丸玲美(薬丸玲美のInstagramより)

 いまから20年ほど前、『薬丸式・幸福(しあわせ)家族の処方箋』という本を出した薬丸は、子供たちのうち《上のふたりとは、ぼくが仕事を通して知ったサッカーや野球の話題で共通の会話ができます》と語っていた(※9)。ただ、当時は午前中の番組のため朝早く家を出て、帰りも夜遅く、父子ですごすことは少なかった。それでも交換日記をしたり、週に1、2回は一緒にお風呂に入ったりして、できるかぎりコミュニケーションをとるようにしていたという。

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 いまや男性アイドルが現役のまま結婚することも、子供を儲けることも珍しくはなくなった。むしろ子育てに力を入れることは人気にもつながっている。薬丸がかつて「パパドル」のイメージをしばらく拒んだことを思えば隔世の感がある。しかし、薬丸はその後、意識改革して、家事や子育てぶりを包み隠さず見せることで活路を見出した。それは芸能界にとっても新たな道の開拓であったといえる。

※1 『週刊明星』1990年6月21日号
※2 『微笑』1990年6月30日号
※3 『婦人公論』2000年11月7日号
※4 『週刊文春』2008年7月17日号
※5 『調査情報』1990年7月号
※6 『MORE』1995年10月号
※7 『女性セブン』2012年2月23日号
※8 「FRIDAY DIGITAL」2022年1月26日配信
※9 『女性セブン』2002年1月10日号

「結婚して引退? ハハハ…」現役アイドルが仕掛けた「計画婚」 薬丸裕英・石川秀美の“決断”が画期的だったワケ

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