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神社にあった「100キロ超えの石」が急に移動して近隣住民パニック→新聞沙汰に…“石を動かした青年”を取材してわかった「予想外の動機」とは

令和の怪力男・そばつぶとは何者か #1

note

そばつぶ はい。神社の片隅に転がっているなど、忘れ去られたような扱われ方は、ある意味マシなのかもしれません。たまに力石が台にコンクリで接着された状態で保存されている場合があるんですよ。

 もちろん神社の方はよかれと思って飾っているのでしょうが、そもそも力石は担ぐためのもの。担げない力石は、死んだも同然じゃないでしょうか。初めて死んだ力石に遭遇したときは呆然としました……。

――なるほど……。神社の片隅に転がっているような場合は、単なる大きな石なのか、力石なのかわからず迷いませんか?

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そばつぶ やっぱり微妙な石っていうのはありますね。そういうときは大きさ、形、重さで見分けます。丸みのある楕円形で重さは100キロ前後。それなら力石のはずです。

100キロ以上の石を担ぐこともしばしば (写真:そばつぶさんのTwitterより)

――石を担ぐにあたって、神主さんなどに一声かけるものですか?

そばつぶ 基本的には挨拶するようにしています。「力石が台の上に飾られているけど、持ち上げて動かすことはできそうだな」というときは現地に行く前に電話で予め確認したりもします。ただ、神社が無人だったり、連絡先がわからなかったりして、挨拶するのが難しいこともあるんですよね……。

 そういうときはケースバイケースで判断しています。本来は持ち上げるための石ですし、そもそも石なので神社の所有物かと言ったらまた微妙だし、場合によっては黙って持ち上げたほうが先方にお手間をかけずに済むんじゃないかと……。でもそうやって活動していたら、あの騒動になったわけだから反省ですね。

――「石を持ち上げたいんですが」と挨拶したら、神主さんにびっくりされませんか?

そばつぶ 「力石の魅力をSNSで発信する活動をしている」みたいに説明はしていますが、まぁ驚かれますよね。「そんな問い合わせ今までにない」と(笑)。でも大体OKしてもらえますよ。

周囲の認識は「なんか変わったことをやっている人」

――差し支えなければ、普段どんなお仕事をされているんですか?

そばつぶ 解体業です。普通の会社勤めよりは、そばつぶとしての活動に理解がある環境かと思います。

――周囲の方々は、そばつぶさんの活動に対してどんな反応ですか?