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「オラオラな客に血が出るまでされる」風俗で“ハードプレイ”の強要、大学での陰湿イジメ…22歳の女子大生が“精神崩壊”するまで

『貧困女子の世界』より #2

2023/07/16

genre : ライフ, 社会

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 67歳の母親は小学校教員をすでに退職している。退職後は福祉施設の非正規職員をしていたが、父親の介護が始まって働けなくなった。家計を管理する母親は、「学費の負担はできない」とお手上げ状態となった。母親に渡していたのは、日本学生支援機構の第一種奨学金で月6万4000円、年間76万8000円になる。学費は年間142万円で、愛奈さんから渡された奨学金の金額を差し引いた65万2000円を母親が負担していた。その負担ができなくなった。

「お金どうしようってとき、たまたまスカウトされたんです。お姉さんちょっといいですか、かわいいですねってベタな感じで。精神と体力がギリギリの状態でお金のことまでいわれたので、そのときは、もう限界超えてました。大学の友達に介護のこととか、学費のことは話せないし、もういいや、この人にぶちまけちゃおうってなりました」

 スカウトマンに声をかけられて立ち止まり、そのまま近くのカフェに行った。スカウトマンに今までの父親の介護のこと、父親の横暴な性格、学費のこと、大学と介護で眠る時間すらないことを話した。そのときも、今みたいに泣いてしまったらしい。スカウトマンは「お金は特効薬。お金に余裕ができたら、お姉さんの気持ちも余裕が出てくるよ」といっていた。そのとおりだと思った。

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ソープでは血が出るまで手マン

 スカウトマンはキャバクラ、各種性風俗、AV女優のプロダクションから女性の発掘を請け負い、紹介する仕事だ。紹介した女性の売上げからバックマージンが支払われ、売れる女の子を見つけることができればお金になる。しかし、路上でのスカウト行為は都道府県の迷惑防止条例違反、有害業務への人材斡旋は職業安定法違反で、完全な違法業務だ。反社会勢力と深いつながりがあり、スカウトマンたちも少なくない金額を搾取されている。

「結局、ソープランドをやることにしました。新宿です。同じ大学に彼氏もいたけど、そのときは彼氏のことはなにも考えなかった。仕方ないって。ただ風俗嬢になってからは、彼氏とエッチしてるのにお店のことを思い出したり、逆もあったり。プライベートとお仕事のエッチが混ざっちゃって、シンドくなったときもありました」