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《埼玉本庄5歳児虐待死》「20歳サバをよんでいた」‟55歳悪女”に降りかかる“4人の死の疑惑”「“義母”と歩夢くんは床下に埋め、父は‟自殺”、再婚相手の同級生は…」

《埼玉本庄5歳児虐待死》「20歳サバをよんでいた」‟55歳悪女”に降りかかる“4人の死の疑惑”「“義母”と歩夢くんは床下に埋め、父は‟自殺”、再婚相手の同級生は…」

埼玉本庄5歳児虐待死公判#6

source : 週刊文春

genre : ニュース, 社会

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丹羽に隠しながら、丹羽の父に1400万もの金を無心していた石井

 8月30日の証人尋問で父親は、丹羽が石井と交際を始めて以降、石井から何度も資金援助の依頼があったと証言。以下のような事実を明らかにした。

「最初の数回は本人(丹羽)から貸して欲しいという連絡がありましたが、その後は石井さんの方から直接私に連絡が来るようになりました。(丹羽が)会社を辞め、腰が悪いので仕事もできなくて、ちょっと鬱状態になっていると。『私が全面的に面倒を見ているので、必要な時にお金を送ってほしい』と言われました」

石井陽子被告

 石井は丹羽の鬱病が悪化しているとして、「近所の人と喧嘩をして車を壊した」「精神科の病院で高額な機材を壊してしまった」など、様々な理由をつけて父親に追加援助を要請。石井はその事実を丹羽に隠すため、父親が直接息子と連絡を取れないよう画策した。

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「本人に連絡をしてお金のことを聞くと、『(丹羽から)私が叩かれたり、暴力を振るわれたりするから、絶対にしないでくれ』と石井さんから強く念押しされていました。そのうち、経費がかかるから携帯電話を2人で1台にするといい、洋樹の携帯電話はなくなったと。必要な時は私が使っている方を貸すからとのことでした」

 本庄の住所は、何度聞いても教えてもらえなかったという。金の管理を石井に任せきりだった丹羽は、法廷で父親からの援助額を「500万円くらいだと思っていた」と証言したが、実際は1400万円を超えていた。なお、親友のAさんによれば、丹羽が鬱病を患っていた形跡はなく、自分のスマホも持ち続けていたという。

誰も頼れないシングルマザーの知香を篭絡

 他方で、石井は2021年1月以降、シングルマザーの知香を篭絡。DV夫の元から逃げ出し、結婚に反対していた大阪の実家も頼れない知香を支配下に置いた。派遣社員として働いていた知香の月14万円の収入も管理。投資に回して自立資金を貯めてあげると嘘をつき、搾取していたのだった。挙句の果て、知香が連れてきた歩夢くんには厳しい「躾」が必要だとして、最悪の事件を引き起こすのだ。本庄の家では、4人目の死者だった。

柿本被告と歩夢くん(柿本のフェイスブックより)

「石井の裁判では、歩夢くん事件だけでなく、年金詐欺事件に絡んで義母の死の経緯についても触れられることになるでしょう」(前出・記者)

 近い将来、石井は法廷で何を語るのだろうか。

《埼玉本庄5歳児虐待死》「20歳サバをよんでいた」‟55歳悪女”に降りかかる“4人の死の疑惑”「“義母”と歩夢くんは床下に埋め、父は‟自殺”、再婚相手の同級生は…」

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