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あえて言う、オリックスは先発投手の替え時を間違っていないか

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/04/05

 遂にシーズンが開幕した。開幕戦の連敗が7に伸びたのはまあ良いとしよう。開幕戦を落としたら開幕3連戦が負け越しに終わる可能性が高くなるのは、単純に数学的確率の問題なので、それも受け入れられなくはない。開幕第2戦には、ルーキー田嶋の好投もあり、長いシーズンに光明が見えた事も事実である。

 とはいえ、釈然としない思いは残る。なぜなら、ここ(4月4日)までの段階での負け方が、「全て同じ」だという事である。

先発投手の替え時が問題?

 開幕戦の西の立ち上がりは、怪我あがりとは思えないほど、素晴らしかった。相手となったソフトバンクの千賀が150km台後半のストレートと「お化けフォーク」を駆使して、「いかにも本格派」という投球を繰り広げる中、絶妙の制球と配球で強打のソフトバンク打線を封じ込める西の投球は、彼の真骨頂というべきものだった。第3戦の山岡も素晴らしかった。昨年と同様のバランスある投球に時折150kmを超えた直球を交えた投球は、彼の伸び代を感じさせるに十分だった。4戦目、本拠地開幕戦を任されたエース金子のピッチングについては言うまでもない。ここまで5戦、勝利した田嶋やアルバースを含めた先発投手の安定した投球は、先発投手不足に苦しんできたオリックスの今季の躍進の「可能性」を垣間見せるに十分だった。

3月31日にプロ入り初勝利を挙げたドラフト1位ルーキーの田嶋大樹

 

 にも関わらず、先発投手の好投が必ずしも勝利につながっていない理由は明確である。実はこの5戦、オリックスは6回表の段階で相手チームにリードを許していたことは一度もない。逆に勝利した第2戦を含めて、5試合中4試合でオリックスは6回以降の段階で失点している。敗れた3戦の全てで敗戦につながる失点を許したのは、それまで素晴らしい投球を見せていた先発投手であり、だから黒星も全て彼らについている。さらにいえば、勝利した試合で先発した田嶋とアルバースは5回、或いは6回という早い段階で先発を降りている。そして、勝利投手は彼ら2人の先発投手になっている。

 だとすれば問題は明らかだ。それはこのチームは先発投手の替え時を間違っているのではないか、という事だ。もちろん、5回まで素晴らしい投球を見せ、未だ球数の少ない先発投手を替えるタイミングが難しい事は言うまでもない。だから、ベンチの采配を殊更に批判するのは酷だろう。とはいえ同時にその事はこのチームの今後に一つの長い影を落としているように見える。それは、このチームにはベンチに好投する先発投手を替える決断をさせるに足るだけの、信頼を勝ち得た、中継ぎ投手が存在しないのではないか、という事だ。背後にはおそらくオープン戦を通じて、中継ぎ陣が不安定であった事があるのかも知れない。