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山内 宏泰
2018/04/07

リニューアルされた「走る美術館」現美新幹線で高尚な気分に浸ってみる

アートな土曜日

 世界最速の芸術鑑賞体験――。

 何やらスゴそうなキャッチフレーズの付いた展示が、土休日に開催、いや運行されている。上越新幹線の新潟~越後湯沢間を走る「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」。

 

展示内容の約半数がリニューアル

 6両編成の車内をすべて特別な設えにし、車両ごとに気鋭現代アーティストの作品を展示している列車だ。外観も全面が優美な写真作品で覆われている。写真家・映画監督の蜷川実花による、長岡の花火を撮影した作品である。

 日本各地を走る豪華列車が話題と人気を呼んでいるなか、アートに着目して一風変わったサービスを目指したのがこちらの列車というわけだ。区間の最高速度は時速240キロというから、たしかに世界最速の展示空間といってよさそう。

 この「走る美術館」が初めてお目見えしたのは2016年のこと。主に週末ごとに運行され、これまでに約8万人の利用客を集めてきた。

鏡面ステンレスが貼られている12号車

 3年目を迎えるこの3月31日からは、展示内容が一部リニューアルされることとなった。従来通りなのは、松本尚が手がけた指定席にあたる11号車、鏡面ステンレスを壁に貼った小牟田悠介作品がある12号車、アートユニットparamodelによる13号車キッズスペース部分、そして車両の振動とともにかすかに揺れ続ける荒神明香の立体作品を展示する15号車。

 対して新設となったのは、まず13号車カフェ部分の古武家賢太郎《Re-Kaido Niigata》。古くから関東と越後をつないできた三国街道や新潟の雄大な山並みなど、沿線に広がる自然と歴史をテーマにした絵画を色鉛筆で描き出した。

こちらはホームから見た15号車の様子

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