「物凄いVIPとの飲み会だから」と後輩芸人から高級ホテルに呼び出された女性たち。そこに現れたのはTシャツ姿の松本だった。「日本の法律は間違ってる。なんで俺が嫁を何人も持てへんのや」。そして、隣のベッドルームで2人きりにされると……。
東京・六本木の夜景を一望に収める「グランドハイアット東京」。地上15階にある100㎡を超える「グランドエグゼクティブスイートキング」は、1泊、約30万円。VIP御用達のゲストルームである。
バスルームには、フランスのラグジュアリーブランドのアメニティが並び、高級綿を使用した今治タオルがラックにかかる。
またメインルームにはオーストリアの名門ブランド「リーデル」のシャンパングラスが燦然と輝き、シモンズ製のキングベッドが客人を饗(もてな)す。
その日、都内在住のA子さんは、そんな風雅な都会の一風景に身を置いた。だが、その光景は一瞬にして歪み、悪夢のような出来事として網膜に刻まれた。
「口を閉ざしてきた子が数多く存在する」
「長い間、私は彼の仕打ちに苦しめられてきました。また彼に投げかけられた言葉は、今でも私の心に恐怖として残り続けています。後日知ったことですが、私の友人で、芸能人の卵だった女性も同じ被害を受けていた。芸能界の権力者である彼の怒りを買うと、どんな仕事上の報復を受けるか分からず、これまで口を閉ざしてきた子が数多く存在するのです」
2023年12月上旬、港区にある法律事務所で、弁護士同席のもと、取材に応じたA子さんは怒りと悔しさを滲ませた。
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)。
お笑い界のみならず、名実ともに日本の芸能界のトップに君臨する人物である。
今年9月、還暦を迎えた松本だが、レギュラー番組は「水曜日のダウンタウン」(TBS系)、「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)、「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ系)など計7本。年末には「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)の審査員を務め、多忙な日々を送る。
そんな松本が新境地を拓いた番組がある。今年10月17日に放送された「松本人志と世界LOVEジャーナル」(NHK)。「性の権利は基本的人権のひとつ」という世界保健機関の提唱を軸に、性にまつわる世界各地の最新事情を紹介すると共に様々な性の悩みについて論じる番組構成だ。