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“同じマンションに住んだ”女優・川上麻衣子(58)が見た志村けんの“色気”「なんだかんだ若い女性に振り回されるのが好きで」《急死から4年》

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : エンタメ, 芸能

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 志村がコント番組だけでなく、バラエティ番組で活躍するようになってからは年に数回会う関係に落ち着いていったという二人。そんな川上にとって思い出深い仕事となったのが、2013年と14年、志村が東日本大震災で被災した三陸鉄道の駅の非常勤駅長に就任するというイベントのことだった。

「私は志村さんが非常勤駅長に就任した岩手県吉浜駅の歩道橋をデザインさせてもらい、イベントに参加するために2年連続、1泊2日で志村さんと吉浜を訪れました。夜、居酒屋で打ち上げをしていると、昼間のイベントにも来てくれた小学生の男の子が遊びに来てくれたんですが、志村さんはその子をずっと膝にのせて、自分の子どものように可愛がっていました。志村さんは『子どもに笑ってもらうのが一番うれしい』とも仰っていて、本当に子どもが好きなんだなと思いました」

岩手・三陸鉄道の非常勤駅長に就任した志村さんと案内人を務めた川上麻衣子(川上さん提供、2013年4月)

「コロナに罹ったことは早い段階で聞いていて…」

 亡くなる直前はバラエティ番組のみならず、NHKの朝ドラ『エール』で好演。映画『キネマの神様』への出演も決まっていた。

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「師匠がコロナに罹ったことは、早い段階で知人から聞いていました。意識がないということだったのですがエクモに入ったと聞いたので、もしかしたら希望があるかもと……。だからテレビの速報で亡くなったことを知った時は愕然としました。志村さんはお芝居が本当に好きで、演技の中に嘘があってはいけない、表面的な演技はダメだと常々仰っていました。師匠が納得してくれる演技をするために全力でぶつかった『志村X』での経験が、今の私を作ってくれたのだと思っています」

 偉大な師匠の死から4年。今年もその命日を前にテレビでは特番が組まれ、クラウドファンディングで建てられた銅像のある“聖地”東村山駅には多くのファンが訪れる。志村が残した“笑い”は今も褪せることなく、人々の心に残り続けている。

“同じマンションに住んだ”女優・川上麻衣子(58)が見た志村けんの“色気”「なんだかんだ若い女性に振り回されるのが好きで」《急死から4年》

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