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連載DMM亀山会長に聞いてみた。

文系にもIT業界はオススメでしょうか?――DMM亀山会長に聞いてみた

かめっち会長の相談室

2018/06/13

Q いろいろな業種に関わられてきた亀山さんから見て、IT業界はおオススメでしょうか?

 私は文系で、就職先は不動産や金融や商社での総合職を考えています。エンジニアでもないし、起業なども考えていないので、IT系はないと思ってきました。ただ最近見かけるニュースでIT社長が芸能人と付き合ったり、若い人たちがキラキラ働いている姿をみると、少し羨ましくもあります。いろいろな業種に関わられてきた亀山さんから見て、IT業界はオススメなのでしょうか?(20歳・男性・学生)

A まずはIT業界で何年か経験を積んで、テクノロジーをザックリ理解してから他業種に転職することかな。

 IT業界に対する世間のイメージは、若いくせにPC片手に稼いで、六本木で芸能人とパーティー開いている、派手でチャラいって感じなんだろうね。まあ、かく言う俺も、昔はそんな風に思ってたよね(笑)。

 DMMはITとはいっても、石川県でビデオ屋の店員に勉強させて立ち上げた、独学系IT企業。田舎の片隅でガラパゴス的進化を遂げてきたので、都会のエリート系IT企業とは全く交流がなかった。だから、「東京のITなんてイケ好かない奴らに違いない」って思っていたんだ。

 だけど、数年前からいろいろなIT企業の人に会ってみると、ぜんぜん真面目な人が多くてビックリ。ほとんどがキラキラとは縁遠くて、地味でシャイで部屋にこもってコツコツとPCを叩いてた。

 IT業界の特徴としては、他業種に比べて歴史がない分、社長も社員も若くて人口構成比がピラミッド型。オヤジが少ないから、銀座、接待、御歳暮、年賀状、義理人情という漢字はあまり使われない。

 シリコンバレー流の変化や新しいものが好きで、イノベーションやテクノロジーといった横文字や、CEO、CPU、KPI、IoT、DMMといった三文字略語が大好き。

 限られたパイ(市場)をライバル同士が奪い合うというより、一緒に他業種のパイを取りに行くという感じだから、足の引っ張り合いより情報交換が活発。

 会社というものへの執着が少ないから、気軽にM&A、転職、独立をする。日本の家族型経営というより、個人のスキルアップとコミュニティーを大事にするアメリカ流で、社員は親子というより友達といった関係。だから、上下関係や礼儀は苦手で、社内では歩きスマホや足組みが普通。

 途上国とは違って成熟した日本では、ここだけが高度成長期にあるって感じだね。スピードも活気もあるし、給料も年功序列じゃないから、若者にとってはチャンスが多いと思うよ。ただし、ビジネスモデルも技術も新陳代謝が早いから生き残るのが大変。常に勉強していないと、すぐに通用しなくなっちゃう。

 これからの社会はどんな職種でも、テクノロジーを使いこなさなければいけない時代。君が文系でもIT界隈にいれば、AIやVRとかの新しいテクノロジーも身近になるし、自分で作れなくてもエンジニアの友人はたくさんできる。

 だから俺のオススメは、まずはITで何年か経験を積んで、テクノロジーをザックリ理解してから他業種に転職することかな。テクノロジーが苦手な会社で「これからは不動産×テックでっせ〜」とか「商社×AIしかないっしょ!」とか言いながら改善すれば、重宝がられて稼げるんじゃないかな。

 ただし、くれぐれも怪しい「ITもどきの会社」には関わらないようにね。最近は、AI、ブロックチェーン、ICOと、流行りの言葉を並べたてては、変な情報商材や仮想通貨を売りつけるマルチ商法が増えている。「ネットビジネス」と「ネットワークビジネス」は、まったく別物だから引っかからないようにね~!

 

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