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プロ野球選手なのに“素”をさらけだせる男、阪神・北條史也の魅力

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/08/24

 野球選手において「人気がある」って一体何だろう? 阪神タイガースを取材するようになって3年目、そんなことを考えるようになりました。顔、プレースタイル、実績、人間性……。推し量る要素はたくさんあるし、アイドルみたく「人気投票」が無いから、そこには上も下もありません。100人いれば100通りの人気の理由があって、ファンはそれに魅せられ、他人と共感し、一つになって応援します。

 で、僕は人気についてもっと深く考えみたくなり、先月くらいから『俺は記者じゃなくてファンだ』と思い込んで、阪神球団を見ることにしました(会社に怒られるかも)。

選手たちの「何が魅力か」を考えてみた

「鳥谷選手は2000安打を記録していて、しかもイケメン」
「福留選手は、ここぞの場面で必ずチームを助けてくれる」
「糸井選手はとにかく豪快で、数字がずば抜けてるし、発言もおもしろい」

 という風に、各選手の人気の理由、つまりファンがどこに魅力を感じているかを自分なりに分析してみたんです。今の阪神で主力を担うベテラン選手たちの理由は割とすぐに思いつきました。その目を中堅、若手にも広げていき、「何が魅力か」を考えていると……。どうしても気になる選手と出会いました。

 北條史也選手です。その24歳は、「ギャップ萌え」を最大限利用(本人が意図している訳が無い)して、ファンの心をガッチリ掴んでいました。どういうことかというと……。

 プロ野球選手って「遠い存在」ですよね。ユニフォーム姿でスイッチONの状態でしか見られないし、コメントも、メディアを通してじゃないと聞けない。球場で名前を叫んでも目が合う可能性は限りなく低い。芸能人と同じで「遠い存在」です。