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選手たちにパワーを 「応援の力」を信じるということ

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/09/24

 ヤクルトが強い、強いです!!! 2位を死守しています!!! 貯金が貯まりそうになると大型連敗したり、大型連敗して「去年みたいな感じになるのかなぁ。でも交流戦王にもなったし、楽しい試合たくさんあった! ここでまだまだ連敗し続けて順位下がっていったとしても、十分よくやったよ」と、これから先の辛い日々に耐える準備をしかけそうになっても、思っていた連敗数になるどころか終盤で粘って逆転したり、僅差のゲームをとれる試合が増えたり、驚く執念で徐々に借金を返していく。1番興奮したのは、9回に6点取って同点に追いつき11回にサヨナラ3ランで逆転した9月4日の中日戦。伏兵達の活躍は本当に熱かったし嬉しかった!!!

 試合を重ね少し貯金が貯まると、すぐに使っちゃう浪費家みたいな一面を見せながらも、少しずつ貯めた貯金は3。苦しい闘いもあったけど、ベテランと若手が力を合わせて勝利をもぎ取り、負けてても諦めない試合がたくさん見られて、正直今シーズンめちゃくちゃ楽しいです。こんなにワクワクさせてもらえて、しかもCS出られる可能性もあるからシーズンがすぐに終わらないかもしれない!!! 昨年96敗したチームとは思えない! いつもに増して応援にも力が入りますよね♪

 応援といえば、そうだ!! 私、昨年嬉しかったことがありまして!

 昨年、『週刊ベースボール』さんの中居正広さんの連載で書かれていた「あの日のヤクルトファンに教えられたこと」です。CS進出どころか最下位もすでに決定している中でもヤクルトファンが一生懸命に応援していた。とにかく応援や声援がすごかった。その姿に心を動かされた、と(詳しくはぜひ中居さんの記事を読んでください。他社さんの記事なのにこんなこと書いてごめんなさい)。これを読んで本当に嬉しくなりましたし、このように記事にしたくなるほどの応援しているヤクルトファンの一員にいることが自慢したくなるくらい誇らしくなりました。

前向きな気持ちにさせてくれるヤクルトの応援

 去年を思い返すと、怪我も多かったり、選手の皆さんが自分たちの力を発揮することができないもどかしさのようなものも感じたし、負けることが多くて辛かったけど、でもファンは球場に行き続けたんですよね。実際、16年度と比べて観客動員数は3.2%上がっている。理由は生ビール半額デーとかだけじゃないと思うんです。だってこんなに負ける試合ばかりで、たくさん球場に行きたいとは思いにくいじゃないですか(涙)。それでも球場に行ったのは応援が楽しかったからじゃないでしょうか。スタンドは決して暗くなくて明るく前向きな空気が漂っています。

 応援歌も最近では内野席にも浸透しているように見えるし、初めて来た方もいつのまにか出来るようになるよう応援団の皆さんがリードしてくれる。例えば山田選手の応援歌のファンファーレ部分。両手を高く前に上げて「やまーだてつと」って声を合わせるところなんですが、「みんなで手を挙げるとたくさんいるように見えるからね〜」と冗談を言ったり、「山田選手のヒット見たい人〜、山田選手のホームラン見たい人〜」と片手ずつ上げさせて両手上がったところからファンファーレに入ったり、楽しい気持ちのまま、自然と応援に入れちゃう。

 応援団の活躍はリードだけではありません。勝ってても点入れられると不安になっちゃう空気を客席に感じると、すぐさま「ほらほら、まだ負けてないから!!(笑)」とツッコんでくれたり、負けていても逆転するぞって雰囲気に持って行ってくれたり。楽しい気持ち、前向きな気持ちを維持させてくれる。実はこの効果を発動してくれる人は応援団の方だけではないんです。

 スタジアムDJのパトリック・ユウさん! 試合展開でヤクルトファンが落ち込んで「ああ、今日は厳しいかなぁ」って一瞬でも思いそうになっても、その少し手前で必ずパトさんがあの明るいいい声で空気を切り替えて、盛り上げてくれる。いつも思うんですが、これが本当に絶妙なタイミングなんです。ライトスタンドは応援団、パトさんの堅い守備もあって雰囲気は悪くなりづらく、前向きなんです。守備時間の方が長かろうが、エラーが目立とうが、ボコボコにやられたって、決して諦めない一体感。どんなに苦しくてもヤクルトを応援することが楽しい気持ちは変わらない。

 大好きな選手たちが私たちの応援で少しでも前向きに頑張ることが出来るかもしれないなら、応援の声を弱めるわけにはいかないですしね! ファンの気持ちとパトさんや応援団の皆さんの力が合わさったライトスタンド。この一員に一度でもなってしまったら、楽しさが忘れられなくてまた神宮に行きたくなっちゃうんじゃないかなぁ♪