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原子力と立地地域の共生とは

PR提供: 経済産業省資源エネルギー庁

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資源に乏しい日本では、エネルギーの安定供給を確保するために、あらゆるエネルギー源を選択してきた。原子力発電は、福島第一原子力発電所の重大事故の反省と教訓を踏まえ安全性の確保を大前提に、低炭素の準国産エネルギーとしてエネルギー政策上の重要な役割を担っている。まさに日本のエネルギー源は、そんな原子力立地地域の理解と協力があってのものと言えるだろう。現在、原子力立地地域で進められている地域振興の取り組みはどうなっているのだろうか。

原子力立地地域はどんなところ?

原子力立地地域は、海に面した市町村にある。また立地自治体は、全国平均より人口減少率が高く、高齢化率も高い傾向にある。その中で、重要な課題となっているのが原発の立地自治体の地域振興だ。近年では補助金の給付だけでなく、持続的な地域振興を実現することが日本のエネルギー政策の下支えにつながると考え、資源エネルギー庁は立地自治体へ地域振興策のサポートを行っている。

その一例に、漁業がさかんである高浜原発のある福井県高浜町の6次産業化施設「魚と食の複合型マーケットUMIKARA(うみから)」の立ち上げと経営安定支援がある。

これは、目の前の海で獲れた魚介類の加工、販売を通して町全体ににぎわいを広げ、漁師町の新たなモデルをつくるというものだ。地域創生の専門家が加わり、商品やメニュー開発支援を行い、加工・販売体制を整備。2021年7月に「UMIKARA」をオープンしたところ、初年度は約1.4億円を売り上げ、持続可能な新たな漁業の取り組みが進められている。

UMIKARAのショップでは若狭の海鮮加工品が人気を集めている 提供:高浜町
UMIKARAのショップでは若狭の海鮮加工品が人気を集めている 提供:高浜町

また、島根原発の30㎞圏内にある鳥取県米子市では、再生可能エネルギーを活用したスマートシティなどの取り組みもさかんだ。下水処理場の消化ガスを活用した発電設備や太陽光発電を設置し、近隣に電気供給を行い、災害時には非常用電源として活用するという。

このように、各地域でのさまざまな資源、強みをいかした取り組みが進められている。

提供:経済産業省資源エネルギー庁