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「君…首から下がないよ…」「いいから遊ぼ…」“日常に潜む恐怖”を描いたホラーコミック『水ムーちゃんねる 隣の晩怖談』の魅力

「君…首から下がないよ…」「いいから遊ぼ…」“日常に潜む恐怖”を描いたホラーコミック『水ムーちゃんねる 隣の晩怖談』の魅力

『水ムーちゃんねる 隣の晩怖談』

PR提供: キノフィルムズ

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 昨年4月の連載スタート以来、人気を集めつつあるホラーコミック『水ムーちゃんねる 隣の晩怖談』(コミプレ)。作者の水村友哉氏が直接取材し、または体験したもののみを紹介する“実話怪談”である。

 おどろおどろしい画、必要以上にグロテスクな表現に頼ることなく“何気ない日常に潜む恐怖”を抑制のきいたタッチで描くのが人気の秘密だ。「怖いだけではなく、人々の思い出、昔あった風景、その地域に暮らす人々の息遣いも物語に盛り込みたいと思っています」そう語るのは担当編集者の平井敦貴さんだ。

「作者の水村さんにはもともと別の作品をお願いするつもりでお会いしに行ったら、お互い怪奇ユニットでオカルト系YouTuberの都市ボーイズさんのファンだということが分かって意気投合しました。そこで出てきたアイディアが自分たちが体験したり、聞いたり、取材した怪談をマンガにしよう、というものでした。

 水ムーというキャラクターを登場させ、YouTubeのように怪談を紹介する、という現在の連載の骨格もすぐに固まりましたね。それと身近なところから怪談を集めたいという意味も込めてヨネスケ師匠の『隣の晩ごはん』をオマージュしてタイトルをつけさせていただきました。僕の義実家にヨネスケ師匠がしゃもじをもっていらした、というご縁もありましたし(笑)」

 連載スタートから約1年半、身の回りに異変が起きたり、怪奇現象に悩まされたりすることはないのだろうか?

「水村さんはもともと神社めぐりが好きな方で、連載前からお祓いを受けられる機会も多かったので何もありませんでした。僕はあえて何もお祓いなどしなかったんですね。そうしたら…今年2月によくないことが立て続けに起き始めました。僕自身が急な高熱で寝込んだり、身内が原因不明の病気にかかったり、家で飼っている猫が玄関近くのトイレに急に寄り付かなくなったり…。それで初めてお祓いを受けて、それ以来は何事もなく平穏に過ごしています」

 8月29日には待望の第3巻も発売。収まる兆しのない残暑を乗り切るにはうってつけのホラーコミックだ。