枝から枯れ葉が舞い落ちるように、秋になると多くなる抜け毛。イヌやネコが夏毛から冬毛に生え変わるように、人間にも動物としてのメカニズムが残っているともいわれるが、確かに他の季節にくらべると、秋は抜け毛が多い。だからといってむやみにおびえる必要はない。人間の場合、ふつうに生活していれば、1日100本くらいは抜けている。ただし、また100本生えてくるから、頭髪全体の帳尻は合うのだ。ただし、そうではない場合もある。それがAGA(男性型脱毛症)だ。
抜け毛の増加は、へアサイクルの乱れ
「最近視力がおちてきたので、メガネを新調したんですよ。そしたら急にいろんなものがはっきり見えるようになって」
そう語るのは30代の独身男性。いちばん驚いたのは、家の中に落ちている抜け毛の数だったという。
「ふだん適当に掃除機をかけているからでしょうけど、えっ、こんなところにまで落ちてると、びっくりしました。何をしたわけでもないのに、やっぱり髪の毛って自然と抜けてしまうものなんですね」
頭髪は生えてから抜けるまで、成長期、退行期、休止期というヘアサイクル(毛周期)を繰り返す。成長期には髪の毛をつくりだす毛母細胞が活発に活動し、太く長い毛髪を育てる。やがて退行期になると、毛母細胞は小さく退化して毛髪の伸びは低下。休止期になると毛母細胞は活動を止めて、髪の毛は抜け落ちてしまう。
それは一年草みたいなものだ。春、種子から発芽して、夏、ぐんぐんと成長し、秋から冬にかけて種子を残し、やがて枯れてしまう。そして、また春が巡って来ると、新たな芽吹きがはじまる。髪の毛の場合、そのヘアサイクルを7年ほどかけて一巡し、生え変わっていく。
ところが、AGAになると、その生え変わりの期間が極端に短くなってしまうのだ。一年草でいえば、春の芽吹いた植物がいきなり成長して、夏には枯れてしまう状態だ。
これまでに約185万人のAGA治療を行った業界随一の実績をもつ銀座総合美容クリニック(銀クリ)で訊いてみた。
「それまで2~7年の生え変わりサイクルだった髪の毛が、AGAになると数カ月から数週間おきに生え変わるようになります。ヘアサイクルが短くなることで抜け毛が増える。しかしながらその分の髪はまた生えてくるので、見た目に急激な変化はない。これがAGAの初期、第1段階です。第2段階になると、今度は毛根が萎縮して、それまで太く長かった毛髪が産毛化してきます。そうなってきて初めて、見た目に髪が薄くなってきたと感じ始めるわけです」
日本人の毛髪は約10万本といわれている。それだけあれば、多少抜け毛が増えても見た目も変わらないし、気にならないという人もいるかもしれない。
それでも、1日100本だった抜け毛が数百本になれば、気がつかないはずはない。第1段階でAGAに気づくかどうか、そこが大きな分かれ道になるのだ。
普段の抜け毛チェックが大事
普段の生活でもちょっと注意すれば抜け毛の増加に気がつくはず、とアドバイスをうけた。
①朝起きて、枕に落ちている抜け毛をチェックする。
②ひとり暮らしであれば浴室の排水口を確かめる。
③髪の毛を拭いたタオルをチェックする。
④手ぐしをして、抜け毛の状態を確認する。
第1段階では、髪の毛も黒々しているから抜け毛は見つけやすい。これが第2段階の産毛化が始まると、逆に抜け毛は減ったように感じる。細く、短い産毛は目につかなくなるからだ。そして、産毛の割合はどんどん高くなっていく。
初期段階で抜け毛の増加に気づけるか気づけないか、ここがポイントだ。
「AGAは髪の寿命を短くする“悪玉男性ホルモン=テストステロン”が原因です。その悪玉男性ホルモンの働きを抑える薬や、髪の毛を創り出す毛母細胞を刺激して発毛をうながす薬などを組み合わせて治療します。初期の段階であれば、悪玉男性ホルモンの働きをおさえる薬だけで様子を見る場合もあります。薬の種類が少なければ身体への負担も減りますし、投薬のコストも抑えられます」
と銀クリの医師は説明する。AGAは進行性の病気だ。毛根が萎縮していって生え変わりが終わってしまうと、もう手の施しようがない。そこから再び毛髪が生えてくるということはないのだ。だからこそ、なによりも早期治療が大切なのだ。
気をつけなければならないのは、AGAはゼロか100かという病気ではないことだ。
額の生え際が後退して、フロントラインがゼロになったとしても、それ以外の部分は大丈夫なのかというと、決してそうではない。フロントラインのすぐ後ろの毛髪密度は30%、そのまた後ろは50%というふうに、“疎毛化(密度が粗くなっていく)”が進行していくのだ。
しかし、毎日鏡を見ていても、それに気づくのは難しい。
「天井にカメラがついているエレベーターがありますよね。で、その映像がモニターに映し出される。それで自分の後頭部を見て、びっくりしたんです。えっ、地肌が透けてる、って」
クリニックでAGA治療をうけているという40代の会社員はそう語る。確かに正面から見ている限り、後頭部の薄毛には気がつかない。
「その話を家内にしたら、『あら、あたしは前から気づいていたわよ』って。ショックでしたね。自分がいちばん見えていなかったんだと」
抜け毛のシグナルを見逃すな!
そこで男性はすぐにクリニックで診察をうけた。やはりAGAだった。
「カミさんじゃ話にならないので、やはり専門のお医者さんに診てもらおうと思ったんです。実際に髪の毛に触れて硬さや太さを確かめたり、マイクロスコープで頭皮の状態を調べたり。最近はAGAクリニックでも『オンラインでも治療ができます』と盛んに宣伝しているところが多いですが、やっぱり対面で診察してくれるクリニックじゃないと、ここまでしっかり診察してもらうことはできませんね」
今回話を訊いた銀クリではまず丁寧に症状を確認し、それに応じた治療計画をつくる。その後は症状の進行具合や治療効果を見ながら、ひとり一人にあわせた治療を行うのだ。
治療を開始して半年、この男性の髪の毛にも明らかな変化が見られた。
「治療を開始しても、すぐ劇的に改善するというわけではありません。毎日薬を服用してもらい、月に一度は来院してもらって途中経過を観察します。場合によっては薬の種類や濃度を変えたりと、細かい調整をしながら治療を進めていきます。ご自分では気がつかないかもしれませんが、初診のときに撮影した写真と比較すると変化がよくわかります」(銀クリ)
自分の変化はなかなか自分では気づかないものだ。成長期の中学生が年に一度の身体検査をうけて、1年で15センチも身長が伸びたことに驚くのと同じだ。この男性も、いまでは月に一度の通院が楽しみになったという。
抜け毛が増える秋。それは「抜け毛を気にしなさい」というサインなのかもしれない。もし抜け毛シグナルが点滅し始めているようだったら、一刻も早く専門医に相談すべきだ。
AGAは進行性の病気だ。ひとつの毛根のヘアサイクルを使い切ってしまうと、治療してもその毛根から髪の毛を生やすことはできない。シグナルの点滅を見逃すと、あとあとまで悔やむことになるかもしれないのだ。
そのときに大切なのは、多くの実績を積んだ信頼できるクリニックに相談すること。そして実際に医師に対面できちんと症状を見てもらうこと。治療の知見をどれだけ持っているかは、これまでに対面でどれだけの患者を診てきたかというところにかかっている。これまでに約185万人のAGA治療を行ってきた銀クリならば、その実績で培った知見を活かして、きっとあなたに的確なアドバイスをしてくれるはずだ。銀座総合美容クリニック 公式サイト
INFORMATION
銀座総合美容クリニック
公式サイト:https://www.gincli.jp/
(東京院)東京都港区新橋1-9-5 KDX新橋駅前ビル 4~5階
(大阪院)大阪市北区曽根崎新地1-4-20 桜橋IMビル15階
※診療時間(完全予約制)
月・火・木・金・土 11:00~20:00
日・祝 11:00~19:00
休診日:水曜日
料金:初月1000円、2カ月目以降は、AGA治療内服薬2000円~1万9250円(※保険外の自由診療)
相談・予約は東京・大阪共通のフリーダイヤル(0120・972・335)か、公式サイトから