芥川賞受賞作家・吉田修一さんによる、ハートマン インテンシティにまつわる書き下ろしエッセイをお届けします。

「祝福とバッグ」

 こんな友人がいる。引っ越して数年になるのだが、廊下の窓にまだカーテンがない。聞けば、その窓に似合うものがなかなか見つからないのだという。もちろんカーテンがなくて不便だが、幸い外からの人目が気になるわけでもなく、ならばこれぞというデザインのものが見つかるまで待つつもりらしい。

 とりあえず安いカーテンでもつければいいのに、という至極真っ当な声も聞こえてくるが、こういうタイプの人には、そのとりあえずという感覚がない。そして呆れるほどに気長である。と言うのも、かくいう私にもちょっと似たところがある。

 芥川賞の選考委員になってそろそろ十年になるというのに、未だ選考会に持参するバッグが見つからないのである。ちなみに選考会は築地の新喜楽で行われる。床の間に横山大観の軸がかかっているような料亭で、なにより新進作家のその後の人生が決まる場である。

 とすれば、革のアタッシュケースのようなものが似合いそうなものなのだが、ここが難しいところで、選考会自体はフォーマルな雰囲気だが、いざ受賞者が決まってしまえば、あとは和やかなお祝いの会となる。場所も帝国ホテルのバーに移し、金屏風の前での記者会見を終えた初々しい受賞者を迎えての乾杯なのである。

 料亭、日本画の巨匠、新進作家、人生、ホテル、祝福、乾杯、笑い声。言い換えれば、格式、伝統、革新、祝福。この十年、ずっと探していたのはこれらがすべて入るバッグである。そうそう出会えるものではないと、半ば諦めていたのだが、今回ついに出会ってしまった。

 そう、ここに写っているのがそのバッグである。

吉田修一(作家)
1968年生まれ。長崎市出身。法政大学経営学部卒業。
97年、『最後の息子』で第84回文學界新人賞を受賞。
2002年、『パレード』で第15回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第127回芥川賞、2007年、『悪人』で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞、2010年、『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞、2019年、『国宝』で2018年度芸術選奨文部科学大臣賞、第14回中央公論文芸賞を受賞。同作は2025年には映画化され、大ベストセラーに。2023年、『ミス・サンシヤイン』で第29回島清恋愛文学賞を受賞。著書に『路』『太陽は動かない』『愛に乱暴』『怒り』『犯罪小説集』『永遠と横道世之介』『罪名、一万年愛す』などがある。

“時代を超えて愛される”名品ハートマン インテンシティ

 1980年代にアメリカで発売されたビジネスバッグをベースにしながら、今のワークスタイルへアップデートされたシリーズは、単なる復刻にとどまらない“進化した名品”。そこで今、数あるバッグの中からなぜハートマン インテンシティを選ぶべきなのか。その理由を紐解いていく。

 1877年にアメリカ・ウィスコンシン州で創業したハートマンは、耐久性と実用性、そして品格を兼ね備えたラゲッジブランドとして発展し、歴代の米国大統領やハリウッド俳優など、数多くのエグゼクティブやトラベラーに愛用されてきた名門。そんなアメリカの老舗バッグブランドのハートマンが長年培ってきた哲学を、現代の都市生活に最適化したモデルがHARTMANN INTENSITY(ハートマンインテンシティ)である。

歴史に裏打ちされた技術力と今のニーズに応える機能が融合

 メインファブリックには1680デニールのバリスティックナイロンを採用。ミリタリースペック由来の高密度ナイロンは引き裂きや摩耗に強く、日常使いはもちろんハードな出張シーンでも安心感が段違いだ。またハンドル部分などはイタリアンレザーを組み合わせることで、タフネスに上質な表情をプラス。無骨さの中に確かな優美性を宿す、ハートマンらしいマテリアルワークに仕上がっている。さらに重厚感の見た目に反して全型の重量は約1kg台前半と、デバイスなど持ち歩くものが多い現代のビジネスマンがバッグを選択するうえでもっとも重要なポイントである『軽量性』もしっかり兼備。

ハートマン インテンシティ バックパックM エキスパンダブル
W30×H42.5×D15.5(20.5)㎝ 約1.2kg 約18(21)L ¥62,700

ハートマン インテンシティ
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使い勝手をとことん追求した、現代にマッチする機能が凝縮

 特筆すべきは、その使い勝手の良さ。無駄な装飾を削ぎ落とした設計は、日々の通勤から出張までスムーズに対応。さらに高い耐久性を備え、ラフに扱ってもへこたれないタフネスは、まさにアメリカンブランドらしい骨太さを感じさせる。それでいてハートマンらしい優美性もしっかりキープ。無骨一辺倒では終わらない絶妙なバランス感覚が、このバッグを“エクセレンス”の領域へと押し上げている。

用途に合わせて容量を自在に調整可能

 荷物の量に応じてマチ幅を拡張できるエキスパンダブル機能を全型に搭載。普段はスマートに、荷物が増えた際にはしっかり収納と、シーンに応じて表情を変える柔軟性が魅力だ。見た目の端正さを損なわずに容量を確保できる点は、現代的アップデートの象徴といえる。

考え抜かれたポケットと配置

 内部レイアウトは、実用主義を貫いてきたハートマンの真骨頂。バックパックM EXPのメイン収納部にはガジェットや小物類まで直感的に整理できるポケット配置。また背面には15.6インチ相当のPCを収納できる独立した荷室を設けるなど非常に合理的だ。必要なものへ素早くアクセスでき、移動の多いビジネスシーンでもストレスを感じさせない。クラシックな外観からは想像できないほど、現代仕様に磨き込まれている。

ハートマン インテンシティ
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ストレスフリーな背負い心地

 背面設計とショルダーストラップは、長時間の使用を前提に最適化。身体に自然とフィットし、荷重を分散する設計により、重さを感じにくい快適な背負い心地を実現している。見た目の無骨さとは裏腹に、実際の使用感は驚くほどスマート。この“使ってわかる完成度”も大きな魅力だ。

 クラシックな顔立ち、アメリカ老舗の信頼感、そして現代的な機能美―――。

 ハートマン インテンシティは単なる復刻モデルではなく、ハートマンの歴史と思想を今の時代へと橋渡しする存在だ。数多のビジネスバッグが並ぶ中で、あえてこれを選ぶ理由は明確。無骨でタフ、それでいて優美性を失わない――そんな本物志向のバッグを求めるなら、極めて有力な選択肢となるはずだ。

 ハートマン インテンシティはバックパックのほか、トートバッグやブリーフケースなど幅広いラインナップが用意されている。

ラインナップは、バックパックS/M、オーバーナイターバックパック、トートM、ブリーフケースMの全5型。
通勤主体のミニマル派から、出張対応のヘビーユーザーまで、現代の多様な働き方に応える布陣となっている。
写真左から、オーバーナイターバックパック W30.5×H43.5×D16(20.5)㎝ 約24(30) L ¥74,800/バックパックM EXP W30×H42.5×D15.5(20.5)㎝ 約18(21) L ¥62,700/バックパックS EXP W29×H41×D13(18)㎝ 約15(17)L ¥55,000/トートM EXP W43×H32×D16(21)㎝ 約19(22) L ¥66,000/ブリーフケースM EXP W40×H29×D14.5(19)㎝ 約19(25) L ¥71,500

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Photographs : Shoichi Muramoto(BYTHEWAY)
Editorial : Kunihiko Kaneko