都内に位置する、とある大企業のビル。その7階フロアの奥にある、受発注を管理する部署では、10名以上のスタッフが朝から晩まで共有メールアドレスに届く問い合わせを処理している。毎日何十通ものメールが飛び交うその部署で、ベテラン社員の小菅は今日も眉間にしわを寄せていた。

「小菅くん、さっきの見積もり依頼の件、どうなった?」

 デスク越しの部長の声に、小菅は対応状況を記録しているスプレッドシートを開いた。しかし、画面に映るセルの並びはさっきまでと違う。誰かがソートをかけたのだ。ステータス列が崩れ、自分が入力した対応履歴がどこかへ消えている。

「……また上書きされてる」

 小さくため息をつく。10人以上が同時に編集するスプレッドシートは、もはや管理ツールではなく、混乱の温床だった。

誰が、いつ、どこまでやったか。誰にも分からない

 この部署に異動してきて5年。問い合わせ対応の仕事そのものは嫌いではない。しかし、年を追うごとに対応件数は増え、管理の仕組みだけが古いまま取り残されていた。

 部署共有のメールアドレスに届くメールは、誰がどこまで対応しているのか分からない。返信したのか、していないのか。途中まで対応して別の人に引き継いだのか。その情報は、スプレッドシートに手動で書き込むしかなかった。

「AIでなんとかならないのかな」

 ある日の昼休み、部長は小菅にそう切り出した。

「届いたメールをAIが自動で判別して、“これはAさんの担当”とか“これは返信待ち”って勝手に整理してくれるみたいなさ。『あの件どうなった?』って聞いたら、AIが即座に状況を教えてくれたり、できそうじゃない?」

 周りで聞いていた同僚たちもうなずく。みんな同じことを思っていたのだろう。けれど具体的にどうすればいいのか、誰も分からなかった。

 そのうえ、小菅には別の悩みもあった。新人教育だ。複雑な問い合わせ対応のノウハウはベテランの頭の中にしかなく、マニュアル化も追いつかない。新人に過去の類似案件を参照させようにも、過去の返信メールは対応した本人しか見ることができず、他のメンバーが中身を確認する術はなかった。

「小菅さん、こういう場合にはどのように返せばよいですか?」

 新人が一歩進むたびに小菅の手が止まる。この“情報の属人化”が、部署全体の首を絞めていた。

“スプシ地獄”に“情報の属人化”……
「職場あるある」を解決するツールとは

最優先の顧客を3日間放置…怒号の電話が鳴った日

 決定的な事件が起きたのは、ある金曜日のことだ。

 最優先ランクの顧客から届いていた急ぎの問い合わせメールが、3日間にわたって放置されていた。スプレッドシート上では「対応中」となっていたが、実際には担当メンバーが休暇に入っており、誰も引き継いでいなかった。

 怒りに満ちた電話を受けたのは小菅だった。

「3日も経つんですよ、一体どうなっているんですか!」

 相手の声に言葉を詰まらせながら、小菅は状況を確認しようとした。しかし、担当メンバーは連絡がつかない。スプレッドシートには「対応中」としか書かれていない。何をどこまでやったのか、何も分からない。

 受話器を置いたあと、小菅は確信した。もう、人間には無理だ。

 翌週、青い顔をした部長から呼ばれた。

「この現状をなんとかしたいんだ。小菅くん、君は他のメンバーよりITに詳しいし、AIを使う方法を調べてくれないか」

 詳しいといっても、普段からちょっとしたツールの設定を頼まれる程度だ。けれど断る理由もない。小菅は改善策を探し始めた。

「AI 問い合わせ管理」「メール共有 自動化」――そんなキーワードで検索を重ねるうちに、ひとつのサービスが目に留まった。

楽楽自動応対」。累計導入社数は9000社以上、メール処理市場で17年連続売上シェアNo.1という実績が記されていた。しかも単なるメール管理ではなく、AIを活用した機能もあるという。

「こんなシステムがあったのか……」

 自分たちが抱えるすべての課題を解決できるかもしれない。小菅は縋る思いで問い合わせフォームに入力した。

管理の効率化×AI機能で品質も向上!
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「AIでやりたかったこと」は、すでに標準機能だった

 数日後、「楽楽自動応対」の担当者とのオンラインデモが始まった。小菅は開口一番、こう切り出した。

「AIを使って、“誰が、いつ、どこまで対応したか”を自動で管理したいんです。今のスプシ地獄を終わらせたい」

「なるほど、それなら『楽楽自動応対』の標準機能でできると思いますよ」

 そう言って担当者はデモ画面を映し出した。そこに広がっていたのは、小菅が“AIでやりたい”と願っていた世界そのものだった。

 メールは届いた瞬間、一覧画面の「新着」タブに入る。誰かがそのメールの返信ボタンを押せば「返信処理中」に移動し、返信を送れば「対応完了」へ。対応中のメールには担当者名が表示されるほか、別のメンバーが同じメールに返信しようとするとロックがかかり、二重対応を防いでくれる。

 さらにメールアドレスごとに過去のやりとりが自動で紐付けられるため、担当者が不在でも履歴が簡単に検索できる。

「これ……AIを回さなくても、システムが標準でやってくれるんですか? じゃあ、AIは何をしてくれるんですか?」

 小菅の声には驚きが混じっていた。そう、彼がAIの高度な技術だと思っていた“自律的な管理”は、「楽楽自動応対」が20年以上前から提供している標準機能の中に、すでに完璧な形で存在していたのだ。

 担当者は微笑みながら、「『楽楽自動応対』のAI機能は大きく3つあります」と説明を始めた。

「1つ目は『自動生成』。過去に送信したメールやFAQデータをもとに、受信メールに対する返信文案をワンクリックで生成します。担当者は生成された文案を確認して微修正するだけ。返信メールの作成画面を立ち上げた瞬間に回答案が提示されるので、メール作成時間を大幅に削減できます。

 2つ目の『カスタム生成』は、顧客ごとの契約内容や利用状況によって回答が異なるような非定型的な問い合わせに活用できます。要点を入力して『作成』ボタンを押すだけで、受信メールの文脈を汲み取ったビジネスメールを自動で仕上げてくれるんです。たとえば『発送準備中で、明日には届く予定』と要点を入力すれば、敬語やビジネスマナーを押さえた丁寧な返信文が出来上がります」

 デモ画面を見て、小菅は新人の顔を思い浮かべた。文章化が苦手で、一通のメールに30分もかかっていた新人。あの子がこの機能を使えば、品質を落とさずに即戦力になれる。

「3つ目は『リスク検知』。受信メールの感情と文脈をAIが自動で読み取り、優先度の高い問い合わせを検知して、管理者に自動で通知します。検知感度は『デフォルト』と『低感度』の2段階から選べるので、不満や困惑といった弱めの感情も拾う設定にすることも可能です」

 小菅の脳裏に、電話越しの怒号がよぎった。

「あの3日間の放置も、この機能があれば防げていた……」

 担当者はさらに続ける。

「『楽楽自動応対』は、まずシステムの標準機能で“管理の苦しみ”から解放します。そのうえで、AIが“対応品質”まで引き上げる。この二段構えが、私たちの強みなんです」

 小菅の中で、パズルのピースがぴたりとはまった感覚があった。

「この仕組みなら、理想としていた働き方が実現できる」

 小菅は確信した。

「あの件どうなった?」がオフィスから消えた

楽楽自動応対」の導入から数カ月が経った。

 オフィスからは「あの件どうなった?」という声が消えた。画面を見れば、すべてが分かるからだ。新着、返信処理中、対応完了。ステータスはリアルタイムで更新され、担当者名がメールの横に並ぶ。スプレッドシートに手動で転記する作業はゼロになり、浮いた時間はより深い顧客対応や新施策の検討に充てられている。

 AIが作成した返信文案を見て、小菅は「お、AIもいいこと言うね」と笑いながら仕上げる。何よりも大きいのは、新人の教育コストが激減したことだ。ベテランしか知らなかった対応ノウハウが蓄積され、それを参照したAIが瞬時に回答案を提示してくれる。新人も即戦力として、一人で問い合わせに対応できるようになった。

 放置はゼロ。クレームの予兆があるメールはAIが検知し、エスカレーションを促してくれる。顧客からは「いつも早い対応をありがとうございます」と感謝の声が届くようになった。

「このシステムがなかった頃が考えられない」

 チームのメンバーがそう口をそろえる。小菅も、あの怒号の電話を思い出しながら静かにうなずいた。

 最初は「AIで管理をラクにしたい」と思っていた。でも出会えたのは、単なる管理を効率化するツールではない。バラバラに散らばっていた対応履歴を、チーム全員が使いこなせる生きたナレッジに変えてくれる“盤石な土台”だった。

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※この物語はフィクションです