サムソナイトの最新スーツケースシリーズ「ネクシス」の素材は、衝撃を受けても復元する強さを持つ。「レジリエンス」とも呼べるその強さは、ジェーン・スーさんの仕事術にも相通ずるところがある。連載「はたらく私」特別編として、スーさんがプロレスにハマるきっかけとなった人物であり、映像作家とプロレスラーの二足のわらじを履くガンバレ☆プロレスの今成夢人選手を迎え、仕事に必要な「レジリエンス」についての対談をお届けする。

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「プロレスラーってやたらスーツケースの話をしているなと思っていて」

――お二人の仕事論をうかがっていきたいのですが、その前に、スーさんはプロレスラーの“仕事道具”に関して以前から気になっていたことがあるそうですね。

ジェーン・スー(以下、スー) SNSを見ていると、プロレスラーってやたらとスーツケースの話をしているなと思っていて。「壊れた」とか「修理した」とか、みんなしょっちゅう言ってる気がします。

撮影 平松市聖/文藝春秋

今成夢人(以下、今成) そうかもしれません(笑)。僕ももう3台目です。

スー うちの父も出張が多くて自宅にはサムソナイトのスーツケースが積んでありましたけど、比じゃないぐらい使い倒してますよね。

今成 スーツケースは常にパンパンです。衣装一式と物販で売る自前のグッズに加えて、チャンピオンベルトがあるときはそれも詰め込んで。だからチャンピオンだった人がSNSに「今日はスーツケースが軽い」と投稿したときは、すなわち「負けた」って意味なんですよね。

撮影 平松市聖/文藝春秋

――お二人はプロレスラーとファンという間柄にとどまらず、Podcast『OVER THE SUN』の運動会(2024年)や武道館ライブでは演者と映像作家としてお仕事もされています。職業人としての今成さんの印象を教えてください。

スー 過去の作品を観ていて今成さんの仕事にはもともと信頼があったんですが、運動会で密着してもらってあらためてそれを感じました。ズルも手抜きも絶対しないんです。密着映像を作るとき、事前に描いたシナリオに沿って撮っていけば効率はいいですよね。でも今成さんはとにかく全部撮って、そこから見えてくるものを構築するというやり方をしてくださって。

今成 撮り逃しがないように動き回りましたね。いつも一人で現場に行って一人で撮影するのですが、まんべんなくすべてを撮ろうと思ってます。

撮影 平松市聖/文藝春秋

スー 3000人が参加したイベントなのに、本当に撮り逃しがなかったですからね。器用とは言えないやり方だし、無駄が多いとも言える。でも、効率を超える熱量を持ったときにだけ伝わるものってあるんです。今成さんの映像にしろプロレスにしろ、私のラジオにしろ執筆にしろ、それは同じで。スマートに働くことが尊ばれているけれど、仕事の面白さって、世の中的には「無駄が多い」とされるところにこそ存在する。

今成 狙いすまして撮ることができないんですよ(笑)。でもたくさん撮ればその分選択肢が増えるので、編集が面白くなりますね。

ホイール、ロゴ、ロック引手、パーソナライゼーションタグ、デザイン全体に施されたクロム仕上げが、そのたたずまいに洗練された印象を与えている。また、65㎜(特大)のサスペンションホイールを採用し、あらゆる路面で安定した走行を実現した。 撮影 平松市聖/文藝春秋

「不器用な人だからこそ成し遂げられることって、実は多い」

スー 「いかに損しないか」を最優先する時代になっているけれど、自分が誠実に働いているかどうかは自分自身が一番よくわかるはず。だから損しないために器用なふりをするのではなく、愚直に取り組み続けることが重要なんだと思います。

――プロレスラーとしての今成さんの魅力も、不器用さや愚直さなのでしょうか。

スー そもそも私はプロレスって体が大きいとか運動神経がいいとか、そういう“超人”がやるものだと思っていたんです。だけどガンバレ☆プロレスにはそうじゃない選手たちがいる。個性派集団なんです。今成さんも、筋骨隆々だけど身長は高くないし、運動神経もすごくいいわけでは……。

今成 体育の成績はずっと“2”でした(笑)。

スー そこが面白いんです。資質を十分に備えている超人ばかりの中で、差別化して個性を出すのは難しいじゃないですか。でも、そうではない人たちが集まっていると、全員の個性が輝いて一発で覚えられる。それは私がガンバレ☆プロレスに教えてもらった逆転の発想ですね。向き不向きを超えて「好き」や「やりたい」で動いていて、いわば生産性を問わないがゆえに出せる味や表現がある。それを一番体現しているのが今成さんだと思っています。

今成 ハッとさせられますね。僕たち自身は、それが魅力だとは気づいてないんです。そもそも僕なんか、新卒で入った会社で毎日怒られ、8ヶ月で辞めてしまって、紆余曲折あってプロレスラーになったので。

スクエアなフォルムでスマートに洗練されたデザイン。細部に至るまで完璧に設計されている。ダイナミックなラインがエレガントな美しさを生み出すだけでなく、ケースの耐久性を高め、衝撃を最小限に抑える。 撮影 平松市聖/文藝春秋

スー 不器用な人だからこそ成し遂げられることって、実は多い。今成さんはプロレスラーとしても映像作家としても、並大抵の人だったらメンタルをやられてしまうような目に遭っても、一回全部ちゃんと真正面で受けてヘコんでからビヨーン! と戻ってくる。まさにレジリエンスといわれるもので、見習いたいです。

今成 たとえばしょっぱい試合をしてしまったときは、僕も落ち込みますよ。でも、そこからどうカムバックするか、周りのみんなが考えてくれるんです。これはプロレス団体のいいところで、ダメでも見捨てずに、失敗から這い上がっていくストーリーにしてしまう。それは多分、自分だけでは描けないものだと思います。

スー 自分をさらけだしている人のプロレスのほうが面白いし、強いですよね。負けても応援したくなる。人に愛されることと「できる」ことは違うんだなと。

荷崩れを防ぐディバイダ―と、小物を収納できる大きめのパッキングキューブが付属。拡張時に生まれるスペースを無駄にしない取り外し可能な設計で、使いやすさを追求した。 撮影 平松市聖/文藝春秋

「バズろうとするんじゃなく、コツコツやっていこう」

――最後にあらためて、お二人が大切にされているマインドを教えてください。

今成 20代の頃は「飛び級しなきゃ」って焦りが強かったんです。「バズりたい」というか。だから試合のたびに目立つことばかり考えていたけど、20代が終わるあたりで諦めがつきました。バズろうとするんじゃなく、コツコツやっていこう、と。

スー めちゃめちゃ大事な話ですね。「仕事で成功する=バズる」だと思われているけれど、バズっちゃダメなんですよ。そこがピークになってしまうから。

撮影 平松市聖/文藝春秋

今成 そうやって続けてきた結果、先日、大きな大会でメインイベントをやることになったときに「大丈夫だろう」と思えたんですよね。なんていうか、まぐれじゃないな、って。積み重ねてきたものを信じて、デンと構えていられる40歳になっていました。

スー そこで動じなかったのは、積み上げてきた結果以外の何物でもないですね。

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「レジリエンス」とも呼べるしなやかな働き方で、コツコツ仕事を続けていくこと。その先にしか見えない景色があることを、二人の働き方は教えてくれる。

ネクシスのプレミアムラゲッジコレクションは、ダイナミックなライン、洗練されたディテール、そして時代を超越した美しさによって特徴づけられた、印象的なデザインが魅力だ。卓越した強度と驚異的な軽さを兼ね備え、完璧なまでに設計された高耐久性スーツケース。最高レベルの機能性も兼ね備え、拡張性、特大のすぐれたホイール、独創的な内装など数々の特長を備えている。 撮影 平松市聖/文藝春秋

■プロフィール
ジェーン・スー
1973年東京都出身。コラムニスト、ラジオパーソナリティ。エッセイ等の著書多数。

今成夢人
1985年東京都出身。プロレスラー、映像作家。ガンバレ☆プロレス所属。

「NEXIS」シリーズ
独自開発した素材を使用。卓越した強度と驚異的な軽さを兼ね備える革新的スーツケース。カラー全3色展開。スピナー55 EXP(H55×W40×D20-23cm)88,000円、スピナー70 EXP(H70×W48×D27-30cm)93,500円、スピナー76 EXP(H76×W52×D29-32cm)99,000円、スピナー82 EXP(H82×W56×D32-35 ㎝)104,500円。7月15日全国発売(銀座旗艦店先行発売中)

  
写真 平松市聖(文藝春秋)
ヘアメイク 藤原リカ(ThreePEACE、スーさん)
スタイリング 宮崎真純(スーさん)

提供/サムソナイト・ジャパン