交錯する“婚活難民”たちの思いの行方は!?
職を失い、恋人にも別れを告げられた赤口誠。ある日、「仏滅結婚相談所」の社長・仏滅清志郎と出会い、入社することになる。
人を幸せにする崇高な仕事かと思いきや、その実態は嘘にまみれた“婚活難民”たちの引き取り場だった……!?
HERO'S Web(ヒーローズウェブ)公式サイトで連載されたコミック『仏滅結婚』(ヒーローズ)。
他の結婚相談所では引き取り手のない「負け組」婚活者たちが次々に登場し、読者の心を容赦なく揺さぶるダークなコメディとして人気を集めた作品だ。先ごろ最終第6巻が発売され、完結を迎えた。
この作品でまず特筆すべきは、婚活にまつわるさまざまな人間心理が交錯するところにある。
その真骨頂とも言えるのが、第28~32話の「サレ夫とシタ妻」編(全5話)だ。
スーパー店員の下妻安月が「仏滅結婚相談所」にやってくる。すでに離婚しており、子どもの親権は元夫・一途が持ち、安月が養育費を払っているという。
話を聞いた仏滅は安月に不信感を抱き、赤口に彼女の調査を命じる。その読みは的中し、離婚の原因は安月自身のW不倫だった。
そこで仏滅は、安月にお見合い相手を用意する。妻に不倫されて離婚した「サレ夫」、救急隊員の佐藤礼夫だ。まさかの組み合わせに驚く赤口だったが、仏滅から「お前が彼らの未来を作るんだ」と告げられる。
安月と礼夫はお見合い前に偶然街で顔を合わせていたこともあり、すぐに打ち解け、スムーズに仮交際が始まる。
だが、不倫をした安月も、不倫をされた礼夫も、元のパートナーへの思いをどこかで断ち切れずにいたのである。
そして、そのことが予想もしない悲劇を呼んでしまう……。
どんでん返しの起こるビルドゥングスロマン
もうひとつ注目すべきは、『仏滅結婚』が単に婚活難民たちの騒動を描くだけの作品ではないことだ。婚活の行方を見つめる主人公・赤口が成長していく、ビルドゥングスロマンとしての側面である。
サレ夫とシタ妻のカップルのために奔走する裏で、赤口のプライベートにも急展開が起きていた。
赤口のアパートには、「仏滅結婚相談所」に勤めるきっかけとなった、元カノのカナが転がり込み、同居していた。カナはそのうち赤口と元の関係に戻れるだろうと踏んでいたが、赤口にはその気配が見えない。
そんな中、寝ている赤口のスマホに女性からの通知が届く。送り主は、夫のDVとモラハラに苦しんだ末にマッチングアプリにのめり込んだ聖弥生。それを見たカナが弥生への怒りを爆発させ、ひと騒動が起こる。
自分の恋愛にさえ向き合えずにいる赤口には、サレ夫とシタ妻の気持ちがわからない。そんな赤口に、仏滅は驚きの方法を提案する……。
その後の展開は、ぜひ本編をお読みいただきたい。この「どんでん返し」の展開こそが、『仏滅結婚』の最大の魅力である。
本作を完結させた作者の浅田有皆は、9月29日からHERO'S Webで新たな作品『ゾンビだけど質問ある?』の連載を開始している。
ゾンビだらけの終末世界となった日本で、女子高生ミナと、ブレイクダンスの動画投稿者で半分ゾンビになってしまったイケメン・ハルとの逃避行を描く、SFサバイバルである。
こちらにもぜひ注目していただきたい。
以下、「サレ夫とシタ妻」編の1回目(第28話)を掲載する。






























つづきはこちらからお読みいただけます。
