石破茂政権の産みの親といえる岸田文雄前首相(67)が動き出した。10月の首相退陣後、政局を回避するように沈黙を保っていたが、11月22日、自民党内に「資産運用立国議連」を立ち上げたのだ。

「日本全体の資金の新しい流れを生み出そうというのが岸田政権の大きな目標だった。『資産運用立国』の取り組みを引き続き継続する強い意志を世界に示していかなければならない」

 設立総会で岸田氏が語ったように、議連の目標は、新NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などを拡充し、貯蓄から投資へのシフトを後押しすることだ。これは岸田政権が掲げた「成長と分配の好循環」の土台となった経済政策であり、その正当性をアピールするのが狙いである。

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source : 週刊文春 2024年12月5日号