今回の担当は、編集部のIデスクです。

「ドラマについて書いて下さい」

 穏やかな晴れの日のことだった。彼は突然の来襲にもかかわらず、自らに訪れる運命を予期していたかのような表情を見せ、最後は決め台詞と共に白旗を上げた。時が経ち、寒さも厳しくなってきた冬。失脚したあの男がついに“敵陣”に乗り込み――。あるドラマの一幕です。

「ドラマについて書いて下さい」

 電子版の後輩編集者から、そんな打診を受けました。10月からの今クールでは、趣里さん主演の「モンスター」が面白かった。練られた脚本や彼女の存在感抜群の演技はもちろん、第2話では母・伊藤蘭さんを彷彿とさせるアイドル姿を見せたり、第8話では父・水谷豊さん演じる杉下右京のオマージュのような紅茶注ぎがあったり。やっぱりカンテレ制作のドラマには当たりが多い。

 それとも、日本のドラマではなく、韓国ドラマの話がいいのか? 「二十五、二十一」は物語が素晴らしいしOSTも何回も聴きたくなるし、「その年私たちは」は韓国であの名シーンのロケ地も訪ねたし、「ミセン」も「マイ・ディア・ミスター」も「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」もまた観返したくなる。2024年なら「涙の女王」も14話までは良かったし(特に10話)、「ソンジェ背負って走れ」も思いのほか面白かったし……。

 と、私が好きなドラマを書き連ねても仕方がないような気がするので、ドラマに関する記事のことを紹介したいと思います。「週刊文春」のデスクは政治から芸能までありとあらゆる分野を手掛けますが、例えば、12月14日配信のデスクノートを書いてくれたKデスクのように皇室や選挙が得意だったり、なんとなく担当することが多い分野があります。

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source : 週刊文春