「恥ずべき腐敗した決定だ。経済・国家安全保障上の同盟国である日本を侮辱し、アメリカの競争力を危険に晒した。中国の共産党幹部は北京の街頭で小躍りしているはずだ」
1月3日、バイデン米大統領が日本製鉄によるUSスチール買収を禁じる大統領令を発表。すると、その直後、USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)は大統領を糾弾したのだった。
米在住ジャーナリストが解説する。
「不動産バブルの崩壊で不況が続く中国は、今、鋼材輸出でもうけようと東南アジア、中南米などの市場に猛烈な攻勢をかけている。1年前に比べ、アジアの鋼材価格は3〜4割ほど下落。日米鉄鋼業界の雄が手を結び、中国と対抗する機会を、あろうことか米国の大統領が葬り去ろうとしている。ブリット氏が怒り心頭なのもうなずけます」
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source : 週刊文春 2025年1月16日号