「『キャー!助けて!』という叫び声を何度か聞いて、事件に気が付いた。しばらくして見に行くと、女性は救急隊員に運ばれ、犯人と思われる男が警察に押さえつけられているところでした」(近隣住民)

動画配信中に刺された女性
3月11日午前9時50分。高田馬場駅からほど近い路上で20代の女性が男に刃物で刺され、死亡する事件が起きた。社会部記者の解説。
「女性が男に刃物で刺されたと110番があり、警察官が駆けつけたところ、女性が頭部や首、胸などを刃物で刺されて倒れていた。心肺停止の状態で病院に搬送されたが、その後、死亡が確認されました。警視庁は、現場にいた40代の男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕。女性は、動画配信をしながら路上を歩いているところを、男からいきなり刺されたとみられている」

現場は語学学校や学習塾、商店の並ぶ閑静なエリア。近隣で働くネパール人男性が異変に気付いたきっかけは、大きな物音だった。
「3階の事務所で仕事をしていると、路上から大きな音が聞こえた。ふと窓の外を見ると、女性と男が走っている姿が見えた。その時は『何だろう?』とあまり気にかけなかったのですが、しばらくして外に人が集まっている気配がしたので降りてみると、女性が血まみれで仰向けに倒れていた」
「犯人はいるか」「僕です」
「ズボンや靴にまでぐっしょりと血がついていたので、もう亡くなっているだろうと……。女性の横には帽子を被って黒いジャンパーを着た男が立っていた。日本人の方が通報していて、その後5分くらいして警察が駆け付けた。その時は『事故が起きたのかな』と思ったのですが……。後からその男が犯人だったと知り、驚いています」

女性の横にいた男は落ち着いた様子だったため、現場に集まった人々も、まさかこの男が凶行を働いた張本人だとは思わなかったようだ。逮捕の瞬間に居合わせた別の男性が語る。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル