世界的に接種された新型コロナワクチン。議論を巻き起こしたワクチン後遺症について、新たな“発見”が発表された。その論文の著者に緊急インタビューを敢行し、スパイクタンパクの残存、後遺症との関係などを徹底検証した。
「新型コロナワクチンの接種後、一定期間を経れば消えるとされていたスパイクタンパクが、消えていなかった。それが、ワクチン後遺症の原因になっている可能性がある」
こんな内容の論文が、今年2月、米イェール大学の岩崎明子教授らの研究チームによって発表され、衝撃を与えている。
「研究を主導した岩崎教授は、免疫やワクチン研究の世界的権威であり、第一人者です。カナダのトロント大学大学院で博士号を取得し、2009年にイェール大の医学部教授に就任。2024年には新型コロナウイルス感染症の後遺症の解明などに役立つ免疫学の研究が評価され、米タイム誌の『世界で最も影響力のある100人』に選ばれるなど、いま世界的に注目される研究者です」(医療ジャーナリスト)

そもそもコロナワクチンとはどういった仕組みなのか。厚労省のHPによるとファイザー、モデルナなどのmRNAワクチンは、〈新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだワクチン〉であり、このワクチンを接種すると〈細胞内でスパイクタンパク質が産生され、そのスパイクタンパク質に対する中和抗体産生や細胞性免疫応答が誘導されることで、新型コロナウイルスによる感染症の予防ができると考えられている〉という代物だ。
このスパイクタンパクについては当時のワクチン担当大臣・河野太郎氏が〈mRNAは半日から数日で分解され、ワクチンにより作られるスパイク蛋白も約2週間以内でほとんどがなくなります〉(21年6月24日のブログ)と書いている通りで、厚労省や専門家も「2週間以内になくなるので心配ご無用」と説明していた。

ところが――。今回の岩崎教授らの研究は、スパイクタンパクが約2年経っても体内に残り続け、体に影響を与え続けている可能性を示しているのだ。
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source : 週刊文春 2025年6月26日号