「私は8年間にわたって、和歌山県警の幹部にタカリを受けてきました。警察の権限をちらつかされ、無料で性的サービスを提供せざるを得なかったのです。彼にせがまれた回数は、100回近くに上るでしょう」

 

 取材に声を絞り出して告発するのは、和歌山市内の老舗ソープランド「エンペラー」元経営者の男性A氏だ。

「和歌山県警だ!」

 今年5月21日、曇天。午後1時過ぎ、20人超の捜査員が「エンペラー」になだれ込んだ。翌日未明までにA氏と店長(当時)が、売春防止法違反(場所の提供)容疑で逮捕された。

 約1カ月後、県警は異例の人事を発表していた。警務部参事官で警務課長を務める堀内康弘警視が「規制対象業者と私的な交際をしていた」として本部長訓戒を受け、依願退職をすることが明らかになったのだ。

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source : 週刊文春 2025年9月25日号