広報担当の面目躍如か。11月7日の衆議院予算委員会の質疑に立った自民党の鈴木貴子広報本部長(39)のことだ。刑事訴訟法の再審規定に関し、かつて受託収賄などの罪に問われた父、鈴木宗男参院議員をめぐる家宅捜索に触れ、「捜査官は我が家の居間で腕枕をしてテレビを見ていた」と指摘。「一生忘れることはない」と強調した。政治部記者は「与党議員の質疑は記事になりにくいが、鈴木氏はネットも意識したキャッチーな質疑で各社が食いついた」と評した。

 宗男氏の長女として生まれ、カナダの高校や大学を卒業後、NHKでディレクターを務めた。2012年衆院選で、公民権停止で立候補できない宗男氏に代わり、北海道7区から新党大地公認で立候補したが落選。翌13年、比例選出の故・石川知裕氏の議員辞職によって繰り上げ当選し、当時の最年少議員となった。その後、民主党を経て17年に自民党に入党した。

 最近では総裁選に出馬した茂木敏充氏の側近として、ネット戦略に注力。

「『#意外と敏充』とのキーワードを打ち出し、頭は良いが性格がキツい印象の茂木氏のイメージ向上に努めた」(前出・記者)

 10月、高市氏が総裁に就くと「党七役」の広報本部長に。TikTokも駆使し、小林鷹之政調会長への“直撃取材”風の短い動画も配信するなど話題をさらった。

 ネット上で鈴木氏の評価は爆上がり。自民党関係者は「『切り取りだ』と批判されるオールドメディアを意識して、高市総裁ら党幹部が受けた取材を党のホームページやX(旧ツイッター)で全文公開したことも奏功した」と話す。鈴木氏も反響に喜び、「#一次情報で読み解く自民党」などとXに投稿している。

通知表まで押収されそうだったと告白

 だが、政治部デスクは声を潜めて言う。

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source : 週刊文春 2025年11月20日号