11月14日まで続いた衆参予算委員会で最も注目されたのが、台湾有事を巡る高市早苗首相の答弁だ。引き出したのは立憲民主党の岡田克也氏(72)。7日の衆院予算委で岡田氏が尋ね、高市首相は「戦艦を使い武力行使も伴うものであればどう考えても『存立危機事態』になり得る」。岡田氏は驚いた表情で「軽々に武力行使というべきではない」とたしなめた。

「高市首相の危うさを引き出した」(立憲若手衆院議員)、「しつこく首相に見解をただした」(読売新聞の社説)と岡田氏側にも賛否が渦巻いたが、実は岡田氏なりに準備を整えていた。
「質問の前夜、岡田氏は防衛省報道室を通じて、防衛省の記者クラブ各社に質問要旨などの資料を配布した。一議員から役所側への働きかけで質問資料が配布されるのは異例。よほど気合が入っていたようだ」(防衛省関係者)
配布について岡田氏事務所に尋ねると、こう答えた。
「これまでも委員会での質問の際に、関係省庁記者クラブへ、幹事社を通じ質問要旨をお配りしています。むしろ、幹事社を通じての配布をお断りされたのは、今回防衛省が初めてでした」
なんらか記者たちとも暗闘があったとみえる回答である。政治部記者は言う。
「予算委の記事は国会担当が書く例が多い。岡田氏が日頃から記者たちと関係を築いていればもっと円滑なルートもあったはずだが、『台湾有事なら防衛省担当だ』という杓子定規な岡田氏らしさが出ている」
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source : 週刊文春 2025年11月27日号






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