統一教会(世界平和統一家庭連合)の田中富広会長が12月9日、渋谷の教団本部で会見を開き、辞任を表明した。唐突に見えた会長交代劇の裏には、韓国と日本の間の、カネの使い道を巡る綱引きがあった。
会見に先立つ11月28日、故・文鮮明教祖の孫に当たる文信出氏が幹部を連れて、日本の教団本部を訪れた。信出氏は、文教祖と韓鶴子総裁の長男・文孝進氏(故人)の長男。今年4月、弟の信興氏と共に、祖母の韓総裁から「天愛祝承子」に任命された。これはまだ20代の若者2人が、後継者の指名を受けたことを意味する。なぜいま来日したのか?

「元信者や現役信者に対する補償を止めさせ、そのカネを韓国へ送らせることが目的です」(現役信者)
日本の統一教会は、今年3月に東京地裁で解散を命じられて即時抗告。年度内に高裁の決定が下ると見られる。安倍晋三元首相銃撃事件も、来年1月に山上徹也被告に判決が出る。そんな中で教団は10月末、〈法と証拠に照らして行ってきた従来の対応を転換し、法の枠を超えて集団調停で被害を訴える方々と向き合い、早期解決を図る〉(HPより)と称し、「補償委員会」を立ち上げた。
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source : 週刊文春 2025年12月18日号






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