「私たちは平気で悪徳商法をさせられてきました。経営トップを筆頭に、グループ全体にモラルの低い体質が蔓延っていた。それが今回、サウナでの悲惨な事故にも繋がったように思えてなりません」
こう内部告発するのは、事故が起きたサウナ店の、事実上の母体にあたるグループ会社「KUROFUNE&Co」(千葉市)の社員X氏だ。
12月15日、東京・赤坂の高級会員制プライベートサウナ店「サウナタイガー」で個室に閉じ込められた30代の夫婦が亡くなった。
現場となった店舗は約3年前にオープン。利用料金は一回1万9000円のビジター利用から月会費39万円の「ダイヤモンド会員」までがあった。利用者は食べ放題、飲み放題の“オールインクルーシブ”だ。

夫婦は折り重なるように倒れて…浮き彫りになるずさんな安全管理
事故は5階建てのビルの3階のサウナルームで発生した。サウナルームの背もたれなどが焼けて火災に。都内で美容室を経営していた松田政也さん(36)と、妻でネイリストの陽子さん(37)が死亡した。
「夫婦は重なるように倒れていた。サウナ室内には非常ボタンがありましたが、異常を事務室に知らせる『受信盤』の電源が入っていなかった。サウナ出入り口のガラスには叩いた形跡があり、政也さんの両手には皮下出血があったため、外に助けを求めていたと見られます」(全国紙記者)
非常ボタンは事故後の検証で正常に稼働することが分かったが、サウナの運営側は警視庁の取り調べに「今まで電源を入れたことがない」と供述するなど、ずさんな安全管理が浮き彫りになっている。
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source : 週刊文春






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