衝撃の事件から3年半。漸く結審を迎えた安倍氏銃撃事件裁判。かつて支持していた政治家に銃弾を放つに至る、被告の葛藤と絶望とは。2人の運命が交錯した16年の変遷を、公判を傍聴し続けたジャーナリストが紐解く。
「求刑です。検察官は、被告人を無期懲役刑に処するのを相当と思料します」
2022年7月に発生した安倍晋三元首相銃撃事件の裁判員裁判が12月18日、結審を迎えた。公判の最後、裁判長に最終陳述を促された山上徹也被告(45)は、「ありません」と首を振り、再び証言台に立つことはなかった。

統一教会に人生を翻弄された山上が、復讐心を安倍氏に向けたのは何故か。被告人の供述をもとに、その生い立ちと変遷を辿る。
◇
1991年、正体を隠して自宅を訪ねてきた信者による勧誘に端を発した母親の統一教会への入信。そこからすべての歯車が狂っていく。入信後わずか半年あまりで5000万円を献金。度重なる収奪によって生活は困窮し、山上は1学年上の兄、4学年下の妹とともに宗教虐待に晒される。
証言台に立った妹は、毎晩、蝋燭の灯りの下で謝罪する母親の姿を述懐した。
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source : 週刊文春 2026年1月1日・8日号






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