トランプ米大統領は1月26日、韓国から輸入する自動車などの税率を「15%から25%に引き上げる」と突如表明した。その裏に何があったのか。

 トランプ氏はSNSで「韓国の国会は米国との協定を守っていない」と訴えた。米国が関税率を引き下げる代わりに、韓国は3500億ドルの対米投資を約束していた。ところが韓国で投資を可能にする特別法案の審議が進んでおらず、そのことへの不満を述べたのだ。

「バンス副大統領が23日、ホワイトハウスで金民錫韓国首相に直接、早期立法化を促したのに、韓国側から満足がいく回答を得られなかった」(米韓関係筋)

 だが、原因はそれだけではない。

「米国ではAI(人工知能)などを駆使したテック企業の韓国への不満が渦巻いていた」(同前)

 韓国は従来、海外テック企業への門戸開放に慎重な姿勢を示してきた。象徴とされるのがGoogleマップだ。韓国でも使えるが、ルート案内やカーナビが十分機能しない。北朝鮮との間で準戦時体制にあることを理由に、韓国当局が地図データの国外持ち出しを規制しているからだ。

 昨年8月の李在明韓国大統領の訪米の際も、韓国は米側が求めた「韓国のオンラインプラットフォームの規制撤廃」に応じなかった。米側は今年1月13日に韓国に送った書簡でも、関税問題よりもテック企業に対する市場規制を重視していた。

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source : 週刊文春 2026年2月12日号