新型コロナウイルスの感染状況が悪化している。

 とりわけ首都圏の感染者増加に歯止めがかからず、東京都の病床使用率は1月17日時点で21.1%。都がまん延防止等重点措置の適用の要請を検討するとしていた20%を超えた。 このような状況を踏まえ、東京・神奈川・埼玉・千葉の首都圏1都3県は17日、政府にまん延防止等重点措置の適用を共同で要請。政府は専門家に諮った上で、19日に適用を正式に決定する。

 一進一退が続くウイルスとの攻防。そんな中、コロナと日々対峙する現場では“新たな知恵”も生まれている。ワクチンの3回目“ブースター”接種も始まった。コロナと向き合う人々の最前線をレポートする。(前編)

「下の娘が昨日から発熱して。39度台まで熱が上がりました。上の子が看護師で、どうしても今日中に結果が必要でこちらに。上の子は今ホテルに避難していますが、心配ですね」(PCR検査を受けにきた大学生の母親)

1月17日朝9時過ぎのふじみの救急病院。検査開始とともに県内外の車が押し寄せた

 埼玉県三芳町にある「ふじみの救急病院」。当日中に結果が出るPCR検査を実施しているとして注目が集まっている。1月17日朝、同病院の発熱外来には、県内外から多くの検査希望者が集まっていた。

 ふじみの救急病院のPCR検査場は日に日に検査能力を向上させており、現在では1日最大で1000件もの検査が可能となった。地域の一病院がなぜそんなことが可能なのか。

 実は、同病院では、外部の人材を積極的に活用している。検査対応に当たっていた女性スタッフの1人は、近畿日本ツーリストからの出向社員だという。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル