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国会答弁で読み間違い連発 公明副大臣はGS出身「億男」

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「週刊文春」編集部
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 国会審議をウォッチし、ツイッターで実況を楽しむ人たちは「国会クラスタ」と呼ばれる。その一人は1月21日深夜、こんな悔しさ溢れる投稿をした。

〈きょうの予算委面白だったの? 予算説明は別にいいやってサボっちゃった、サボったときに面白いのやられるの、ずるいー〉

 衆院予算委で読み間違いを連発した公明党の岡本三成財務副大臣(56)のことだ。岡本氏は来年度予算案の説明で「8756億円」と読むべきところを「8756円」とするなどミスを連発。野党から「他にも間違っている」と指摘されるとしどろもどろになり、訂正の答弁でも「8756円」と、またもや「億」が抜け落ち、訂正を重ねた。

ゴールドマン・サックス証券では40歳で執行役員に

 政治部記者は「本来なら紙を読み上げるだけの簡単な答弁なのに」と苦笑するが、頭を抱えているのは公明幹部だ。というのも、この岡本氏、党の“次世代のエース”と期待されているからだ。創価大卒業後、シティバンクに入社し9万人の行員の中で二人だけに授与される「社長賞」を受賞したことも。その後、ゴールドマン・サックス証券へ。この時、後に米大統領になるトランプ氏と取引した縁で、大統領選当選時には各社の取材が殺到。「トランプ氏は数字が示す実現可能性や失敗の危険性をきちんと読み取っていた」などと語っていた。

 2012年の初出馬以降衆院比例区で当選を重ねたが、太田昭宏前代表が長らく守ってきた地盤である東京12区を2019年に譲り受けた。「将来の代表候補として小選挙区で苦労を重ねてもらう狙いだった」(党関係者)。昨年の衆院選では太田氏の全面バックアップを受け4選を果たした。

 公明党で山口那津男代表が09年にトップになって以降、12年以上もの「長期政権」が続くのは、次世代が育っていないからだ。岡本氏以上に期待が高かったのは一足先に財務副大臣を務めた遠山清彦氏。だが、緊急事態宣言下の銀座の高級クラブ通いが小誌のスクープで発覚。その後、議員辞職した上、昨年末には貸金業法違反の罪で在宅起訴された。

 岡本氏の衆院初当選直後の13年の資産公開によれば保有資産は1億4805万円。同年の所得は全国会議員中3位の9397万円の“億男”。不動産からの家賃収入や外資証券マン時代のストックオプ ションがその源のようだ。だが、選挙区の東京12区は駒込や巣鴨など庶民的な町が多く、エリート街道を歩む岡本氏とは相いれない。「億」を読み飛ばすなどの間違い連発は、党幹部の期待の大きさからの重圧ゆえか。

source : 週刊文春 2022年2月3日号

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