2月2日、有料の総読者数が1000万人を突破したと発表したニューヨーク・タイムズ(NYT)。2025年の目標を3年早く達成した。
紙離れが進む新聞業界で、NYTは電子版を成功させ、一強となった。次の成長戦略は買収にある。
1月31日には、単語ゲーム「ワードル」を数億円で買収した。
コロナ禍で暇を持て余す単語ゲーム好きの恋人のために、NY・ブルックリンのウォードル氏が作ったゲーム。いたってシンプルで、毎日発表されるお題の5文字の単語を当てるだけ。自分の成績を、ツイッターなどのSNSで拡散できるのも人気に拍車をかけた。現在の利用者は、1日数百万人と言われる。
ワードルでゲームコンテンツを充実させ、ゲームを通じてNYTの「サービス」に毎日触れてもらい、NYTのニュース課金を補完することを狙う。
NYTのレビアンCEOは決算発表でこう語った。
「世界を知り、世界と関わる上で不可欠な情報を提供する購読媒体であり続ける。ゲームはその戦略の重要な一部だ」
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source : 週刊文春 2022年2月24日号