女児を鍋の中に6時間立たせるなど虐待を続け、死亡させた母親と内縁の夫。内縁夫は23年前、15歳で父となった。男は3年前、シングルマザーと不倫し、二重家庭を持つ。そして連れ子の女児に「楽しい時間が始まる」と暴行を始めた。本妻が明かす男の正体とは。
監視カメラのレンズは、泣きじゃくる5歳の女児の様子を克明に捉えていた。殺風景な部屋の中央に置かれた小さな椅子。女児は、その上に置かれた両手鍋の中で小さな身を震わせていた。救いを求めるように送った視線の先では、男が母に覆い被さっている。女児の嗚咽はやがて、母の喘ぎ声でかき消された――。
岡山市北区に住む西田真愛(まお)ちゃんが救急搬送されたのは昨年9月25日のこと。脳死状態と診断されてから3カ月半後の今年1月、6年の短い生涯を閉じた。
2月9日、強要容疑で逮捕されたのは、真愛ちゃんの母で無職の西田彩容疑者(34)と、内縁の夫の内装工・船橋誠二容疑者(38)。逮捕容疑となったのは、昨年9月10日から23日の間に行われた執拗な暴行だ。
「船橋は9月17日、真愛ちゃんの頭を掴むと、約6時間にわたり鍋の中に立たせ続けた。鍋に立たせたのは汚物を垂れ流しても処理が簡単であるという理由。さらに顔を殴ったり、鼻や口に手指を突っ込んだりする暴行を繰り返し、発見時には布団でぐるぐる巻きにして放置していた。これらの行為は室内にある3台の監視カメラで録画されており、岡山県警はそれらの動画から2人の犯罪事実を立証した」(捜査関係者)
県警は事件前から2人の虐待を把握していた。
「2020年9月、墓地で全裸の女児が叱責されているとの通報があり、県警が真愛ちゃんを保護。その場にいた船橋と西田を虐待にあたるとして児童相談所に通告している」(同前)
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source : 週刊文春 2022年2月24日号