「酷い時は、ドライヤーで髪を乾かしたり、グレープフルーツの皮を剥くだけで気分が悪くなりました。そしてひとたび『不調の大波』に見舞われると、体の中で何か強い炎症が起きているような不快感と体の痛みで、発狂しそうになるのです」
こう語るのは、昨年1月に新型コロナに感染し、後遺症に悩む共同通信の秋田紗矢子氏(33)。自らの体験記を配信し、話題となった記者である。
高齢者を中心にオミクロン株での急性期の重症者や死者が急増している。ただ、デルタ株などに比べると、「重症化・入院リスクは低い」と厚労省アドバイザリーボードも指摘。特に若者には軽症者が多いのも確かだ。しかし――。
「軽く見るのは完全に間違いです。軽症でも、後遺症を発症することはよくある」
と語るのはヒラハタクリニックの平畑光一医師だ。
2月末、国内のコロナ感染者は、500万人を突破。オミクロン株の第6波だけで300万人を超える。
「療養終了後も感染者の半数に何らかの症状が残り、治療を要する本格的な後遺症は、1割程度の人が発症する。単純計算で今まさに数10万人の後遺症患者が日々、発生しつつあるのです」(同前)
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source : 週刊文春 2022年3月10日号