国際社会の危機に、岸田官邸も固唾を呑んで事態を注視している――はずだった。
欧米が国際決済網からのロシア排除を決定した2月27日。この日、岸田文雄首相は朝9時から松野博一官房長官や秋葉剛男国家安全保障局長らと会議を行ったのを皮切りに、午後8時過ぎまで執務を続けた。日曜日とは思えぬハードな日程に、岸田首相は秘書官にこう音を上げたという。
「さすがに疲れがたまってきた。まだ帰れないのかな……」
政治部デスクが語る。
「岸田首相は24日にロシアがウクライナ侵攻に踏み切ったことに、驚きを見せていました。23日にはロシアへの経済制裁の第一弾を発表していましたが、その閣議決定は26日にまでズレこんだ。対応の鈍さは否めません」
戦後最長の4年7カ月にわたり外相を務め、外交手腕には自信アリとされる岸田首相。だが、その対ロシア外交については、かねてより不安視する声が上がっていた。
「岸田首相は“超親露派”で知られる鈴木宗男氏と頻繁に面会しているのです」(同前)
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2022年3月10日号