「意見や立場が違っても暴力でなく議論できる社会をつくりたい」
3月2日、ツイッターにそう投稿したのは立憲民主党の辻元清美元衆院議員(61)だ。1日未明、白い防護服を着た何者かが大阪府にある辻元事務所の窓ガラスや壁をハンマーで破壊し侵入。犯人は未だ捕まっていない。辻元氏は「最近ヘイトスピーチのような文書を撒かれたり、ネットの誹謗中傷もエスカレートしていました」ともツイート。昨年の衆院選で落選し、今夏の参院選で復活を目指すが、「ネトウヨにとって辻元氏は攻撃対象。参院選が近づくとさらに悪質な攻撃が増す可能性がある」(政治部記者)。
辻元氏の周囲では昨年もひと悶着があった。日本維新の会の鈴木宗男参院議員は、かつて辻元氏から「疑惑の総合商社」と国会で罵倒されたことに今も恨み骨髄。昨秋の衆院選では維新候補の応援で大阪に入り、「嘘、デタラメを言う辻元氏を絶対に許さない」と猛批判。対する辻元氏は自民党の山崎拓元副総裁を応援に呼び、保守層にアピールしようとしたが惨敗し、山崎氏も自民党員の資格停止処分(1年間)を受けた。
そんな辻元氏が参院選に向けて頼りにする秘密兵器は「立憲の元ドン」、秋元雅人前事務局長だ。元々民主党事務局長だった秋元氏は立憲結党時から参画し、枝野幸男前代表、福山哲郎前幹事長との三人四脚で党を仕切った。市民運動に熱心で、安保法制反対デモを主導したSEALDsの後見人。「辻元氏もNGOのピースボートを立ち上げた市民運動出身。二人の相性は最高だ」(党職員)。
秋元氏は2月末付で、党を退職。表向きは定年だが、ネットメディア「Choose Life Project(CLP)」問題の引責の面も否めない。今年に入って表面化した、立憲からCLPへの1500万円の資金提供は福山氏の独断と言われたが、実際はSEALDsメンバーを間に挟み、秋元氏が主導したとされる。秋元氏は、退職後はSEALDsの元メンバーらが設立したブルージャパン社に再就職するとみられたがCLP問題で頓挫。
「職を失った秋元氏は、参院選の比例区で戦う辻元氏の選対の取りまとめ役を果たすようだ。形式上は名前を表に出さないが、事務方の中心となる」(同前)
立憲が参院選で大敗すれば、泉健太代表の責任問題に発展するのは必至。
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source : 週刊文春 2022年3月17日号