「国民にアンケートを取ると90%以上が大統領を支持していると答えている。戦時下とはいえこの数字は驚異的です」(ウクライナを取材するジャーナリスト)
暗殺部隊に何度狙われても逃げず、「私はここにいる」と国民に呼びかけたウォロディミル・ゼレンスキー大統領(44)。
彼が生まれたのは東部のドニプロペトロウシク。旧ソビエト連邦で幼少期を過ごし、ロシア語圏で育つなど、ロシアとの関係は深い。
「父が教鞭をとっていたキエフ国立経済大学で法学の学位を取得した、ユダヤ系の秀才。妻は学校の同級生の脚本家です」(同前)
だが研究者にはならず、選んだのが“テレビタレント”の道だった。友人とコメディー劇団『第95街区』を設立し、1999年頃からロシアのバラエティ番組『KBH』に出演。ゼレンスキー氏と親交がある神戸学院大学の岡部芳彦教授が語る。
「2011年頃までロシアの芸能界で活躍、人気芸人としての地位を不動のものにした。それゆえロシア国内の情勢を熟知していた」
その後、本国に拠点を移す。劇団仲間と立ち上げた番組の制作会社と芸能事務所を兼ねた企業で、制作者としても活躍する。
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source : 週刊文春 2022年3月17日号