ゼレンスキー演説を台無しに　山東昭子議長　3つの“らしさ”

「山東昭子さんが台無しにした」

　社会学者の古市憲寿氏がテレビで放った批判に同感する向きも多かったのではないか。ウクライナのゼレンスキー大統領によるオンライン演説の直後になされた、山東昭子参院議長（79）の挨拶だ。山東氏は「閣下が先頭に立ち、貴国の人々が命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見し、勇気に感動している」と情感たっぷり。

「戦時下の指導者ながら抑制的に平和の重要性や日本との連帯を説いた大統領とのあまりに対照的な姿に、違和感を覚えた議員も多かった」（自民党関係者）

　山東氏をよく知る記者は嘆息する。

「山東さんらしさを象徴する三つのポイントが凝縮された挨拶だった」

　1つ目は女優魂だ。親族に衆院議員もいる家系に生まれた山東氏は、11歳の時ラジオの子供番組の司会で芸能界デビュー。「ザ・ガードマン」など人気ドラマで女優としても活躍し、テレビ番組「クイズタイムショック」ではクイズの女王として名を馳せ、田中角栄氏に口説かれて政界入り。

「常に主役を張りたい人。俳優もしていたゼレンスキー氏への対抗意識もあったのか、生中継で女優魂に火がついたのか……。いかにも演技口調でした」（同前）

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source : 週刊文春 2022年4月7日号