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毒薬の筋弛緩剤を自作し殺人 高槻17歳高校生の“予行演習”

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「週刊文春」編集部
ニュース 社会

 大阪府高槻市のマンションで柴田周子さん(40)が襲われて死亡した事件で、府警は4月27日、男子高校生・A(17)を容疑者死亡のまま殺人容疑などで書類送検した。同日、長女・B子さん(17)への殺人未遂容疑でも書類送検している。

事件現場付近を規制する府警の警官

 社会部記者の解説。

「AとB子さんは中学時代の同級生でした。B子さんの説明によれば、『交際をしつこく迫られ、2年ほど前に1カ月ほど付き合っていた』といいます。その後、2人は別々の高校に進学し、連絡を取り合うことも無かった。ところが、Aは一方的に好意を募らせた末に殺害を決意するのです」

 マスクに黒いシャツ姿で、宅配業者のフリをして柴田さん宅を訪ねたA。手にはヤマト運輸のロゴが入った段ボール箱、伝票には「柴田」と書かれていた。

「玄関に出たのは母親の周子さんでした。AはB子さんのいる居間に向かおうとしたが、彼女に止められた。そこでAは用意していた筋弛緩剤のスキサメトニウムを注射し、心肺停止に陥らせたとされます(1カ月後に死亡)。ただ、揉み合う中で持参した登山用ナイフが自らの胸に刺さったと見られ、Aも5日後に死亡。この間にB子さんは逃げ出し、無事でした」(同前)

 ゲーム好きで、プログラミングにも詳しかったというA。だが、進学した高校では「勉強についていけなかった」などとこぼし、自主退学。その後、通信制高校に籍を置くが、彼が準備していたのは、半年がかりの“襲撃計画”だった。

「昨夏までにインターネット通販で薬品やフラスコなどを購入し、計画をスタート。昨年8月に保存されていたメモには〈侵入して即効性のあるスキサメトニウムを使用。スタンガン、拘束具で拘束〉などと記されていた。USBメモリーにも、筋弛緩剤の製造方法を記したデータが残されていました」(捜査関係者)

 こうした点から、府警はAが筋弛緩剤を“自作”したと見ている。

「筋弛緩剤は全身麻酔が必要な手術に使用される薬剤です。使用法を間違えれば、呼吸困難を招くため、医薬品医療機器等法では『毒薬』に指定されている。専門知識が無ければ、自力で製造することは難しく、Aは半年間、“実験”を重ねていたと見られます」(同前)

 今年2月に入り、Aの計画は最終段階に突入する。

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source : 週刊文春 2022年5月19日号

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