ついに新型コロナウィルスが北朝鮮を直撃した。朝鮮中央通信は5月12日、「平壌の団体で8日、オミクロン株に感染した人が確認された」と伝えた。15日までに発熱した人が120万人以上にのぼり、50人が亡くなった。日本なら約600万人の感染者が出たレベルだ。12日から全土で完全封鎖(ロックダウン)が開始。自らもマスクの着用を始めた金正恩総書記が、「建国以来の大動乱」と表現する混乱ぶりだ。

複数の脱北者の証言によれば北朝鮮当局は、中国との貿易が原因だと分析している。北朝鮮は緊急時に海路で中朝貿易を続けていたほか、今年1月から鉄路での中朝貿易を再開した。外貨を稼げる貿易事業は、党や軍、政府の幹部が独占している。感染の発生が中朝国境ではなく、平壌だったのは、中央の幹部が貿易に携わっていたためだという。
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source : 週刊文春 2022年5月26日号