東宝、松竹が5億円提訴した「ファスト映画」3人組の収入

THIS WEEK「社会」

「週刊文春」編集部
ニュース 社会 映画

 東宝や松竹など主要映画会社13社は5月19日、「ファスト映画」をYouTubeに公開して著作権を侵害したとして、ユーチューバーの男女3人に5億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起した。

「提訴当日、映画会社側の中島博之弁護士は記者会見で『創作の苦労をしていない人がタダ乗りで金を儲けていい訳がない』と強調しました」(司法担当記者)

 ファスト映画とは、映画を無断で10分前後の長さに切り貼りし、字幕や音声での解説を付け加えた「ネタバレ動画」のことだ。

「公式の宣伝動画と違い、結末までを含む粗筋を映像付きで知ることができるため、映画を観る前の品定めや映画の話題について行くための材料として一部で人気を集めていました。しかし映像は映画会社に無断で取り込んだもの。当然、違法行為です」(同前)

 今回提訴された男女3人は、いずれも昨年6月に著作権法違反容疑で宮城県警に逮捕され、年末に有罪判決が確定していた。

県警が押収したパソコンなどの証拠品

「3人が運営していたのは、『ポケットシアター』というファスト映画チャンネルです。そのうち2人は、札幌市内で内縁関係にあった20代の男女。男が構成を考え、妻が動画編集を担当していました。2人がSNSで知り合った東京在住の40代の男が、サングラスで扮装して動画に出演する役割だった。もともとユーチューバーとしてゲーム実況をやっていた20代の男は『収入が増えなかった。それで流行のファスト映画に目を付けた』などと供述していました」(同前)

 映画会社側によると、3人が公開したファスト映画は「シン・ゴジラ」など54作品。265万回再生された動画もあり、被害額は20億円に及ぶ。

2カ月99円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

2024GW 特大キャンペーン 誰でも月額プラン最初の2ヶ月99円 4/24(水)〜5/7(火)10:00
  • 月額プラン

    99円/最初の2カ月

    3カ月目から通常価格2,200円

    期間限定

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2022年6月2日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

期間限定キャンペーン中!月額プラン2カ月99円

今すぐ登録する≫