日本滞在中のネクタイと革靴。そこに込められた意味―
22日、米軍横田基地に降り立ったバイデン大統領。ここから3日間に渡って披露された着こなしには“痺れるほど見事なファッション戦略”が隠されていたという。
「何せ元FBIをはじめとする心理分析のプロが見立てていますから」と語るのは、印象戦略コンサルタントの乳原佳代さんだ。
「一見すると同じスーツ姿でも、イベントごとにシルエットや小物を巧みに替えています。23日の陛下との会見では、スーツはミッドナイトブルー、ポケットにはチーフをスリーピークスで入れるなど、格式高い装いです。ネクタイも紺と白のストライプでフォーマルな印象ですね。一方、その晩の岸田総理との非公式夕食会ではチェックのネクタイに付け替えています。家庭的なイメージの柄ですから、ここからはオフですよと寛ぎの姿勢を示したのでしょう」
24日のクアッド首脳会合では「我々は仲間だという“友好”をアピールしている」と乳原さんは分析する。
「明るいネイビーのスーツで、シルエットもやや細身で若々しい。格子模様を織り出したネクタイも程よくカジュアルで柔らかい印象です。大国としての威厳を示すより、親近感を重視していますね」
「ただ靴が……」と乳原さん。「最もフォーマルな装いだった23日はローファー。79歳という高齢ゆえ、歩きやすい靴を選んだのでしょうか」
ほぼ完璧だったはずが、こんな所に綻びが。政権運営でも“足下”にご注意を。
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source : 週刊文春 2022年6月2日号