紳士服大手のはるやまホールディングス(HD)が今月29日に開催する株主総会が“大塚家具のようだ”と注目されている。創業家出身の治山正史会長(57)の実姉・岩渕典子氏が、正史氏ら経営陣の退任を株主提案で要求しているのだ。
「正史氏は1989年に立教大学を卒業後、伊藤忠商事に入社しました。5年後の94年、父・正次氏(現名誉会長)が創業したはるやま商事に入社し、03年に社長に就いた。はるやまHDの大株主は治山家の面々で、正史氏は2.95%(第7位)、典子氏も2.23%(第9位)の株式を保有しています」(経済部記者)
実は、姉弟のバトルは今に始まったことではない。
「正史氏が社長に就任して以降、業績は伸び悩み、20年6月の株主総会で典子氏と父・正次氏が社長の再任に反対。創業家一族を中心に5割近い票を集め、正史氏を解任寸前まで追い詰めた」(信用情報機関幹部)
翌21年3月期はコロナ禍で約48億円の赤字に陥ったはるやま。典子氏と正次氏は6月の株主総会で再び、「(正史氏の)ワンマン経営が過ぎて、社員の実力が発揮できない」とし、岡山地裁に総会の招集手続きや決議方法を調査する検査役の選任を申し立てている。
「この時は正史氏が株主総会直前に代表権のない取締役会長に退く人事案を公表したことから、実姉の要求は退けられた。会社側提案議案が約58%の賛成で承認されました」(同前)
だが、今年3月期も経営不振は続き、約79億円の赤字。二期連続の巨額赤字で、決算短信には「継続企業の前提(ゴーイングコンサーン)」の一歩手前にあたる「重要事象」が初めて付けられた。一方、ライバルの青山商事やAOKIホールディングスは黒字に転換。こうしたことから、典子氏は「創業以来、最大の危機です。治山正史氏に経営をさせていては立ち直れません」と主張。三たび正史氏の退任を訴え出たのだ。
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source : 週刊文春 2022年6月30日号