「この機会に不正等の事実を自主的に報告してもらえれば、情状を酌量します」
名古屋を地盤とする信用金庫、中日信用金庫(本部:名古屋市北区)。幹部から職員向けにこのような通達が行われたのは今年6月上旬のことだった。
“ちゅうしん”の略称で親しまれる同金庫は、名古屋市北部を中心に21店舗を構え、融資残高1792億円、従業員は約240名(2022年3月末)。この地域金融機関に今、激震が走っている。
同金庫職員が匿名を条件に語る。
「3月、コロナ禍の“ゼロゼロ融資”に関わる不正が発覚し、監督官庁の東海財務局が検査に入ったのです。検査官らによる調査はいまだに終わっていません」
“ゼロゼロ融資”とは、コロナ禍で業績が悪化した事業者に対する実質無利子・無担保で行われる制度融資。民間金融機関では昨年3月まで受付が行われていた。条件を満たせば、(日本政策金融公庫の場合)零細企業や個人事業主なら最大6000万円、中小企業は最大3億円を借りることができる。法人税法で定められた公益法人である信用保証協会が債務を保証し、融資を行った金融機関に対しては、県や市町村などの自治体から1.4~1.5%の利子が補給される。
「金融機関からするとゼロゼロ融資は貸せば貸すほど利子が入ってくる制度なので丸儲け。中日信金は、営業成績を伸ばす絶好のチャンスと、コンプライアンス無視で融資をしまくったのです」(同前)
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