7月14日、マクロン仏大統領は、ウクライナ戦争の長期化を見越して「総力戦」の必要性を訴えた。この「総力戦」の最も重要なテーマが節電だ。
ひと月前の6月15日、フランスはロシアの天然ガス供給を止められ、さらにロシア=西欧直結のパイプライン・ノルドストリーム1も点検と称して、7月11日から停止している。
そのため、危惧されているのが、冬の電力不足である。そもそもEUは今年末までにロシアの天然ガスの禁輸を行うとしていた。それまでに資源を備蓄しようと目論んだのだが、ロシアに先手を打たれ計画が狂ってしまったのだ。フランスは、原発大国として知られ電力はいくらでもあると思われがちだが、現状はまったく違う。
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source : 週刊文春 2022年7月28日号