任期満了による9月での退任が既定路線だった公明党の山口那津男代表の続投論が強まっている。2009年に代表に就き、すでに13年の「長期政権」。4月には「ポスト山口」の本命とされてきた石井啓一幹事長(64)について「聡明で判断力が的確。次のリーダーとして頑張ってもらいたい。一押しだ」と事実上、後継指名していた。だが7月29日、記者団から今も一押しか問われると、「私にも色んな声が届いている。最終的に熟慮した上で結論を出していきたい」と続投を示唆した。
参院選の比例票が618万票で目標の800万票に大きく届かないばかりか、昨秋の衆院選の比例票から93万票も減らし、支持母体の創価学会には動揺が広がる。他党以上に地方議員を重要視する公明党と創価学会にとって一大決戦の統一地方選が来春に控えており、「石井氏では乗り切れない」(党関係者)との声が高まっているのだ。
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source : 週刊文春 2022年8月11日号