すくすくと成長しているキャベツに水やりをする男性。そのすぐ脇からにょきっと生えているのは、戦車の主砲である。これがキーウ郊外の村ヴェリカ・ディメルカの今の光景だ。スペインの新聞『エル・コンフィデンシアル』特派員で、4月にこの村を取材したアリシア・アラミロスさんが語る。

「ヴェリカ・ディメルカは、ロシア軍の侵攻後すぐに制圧されたものの、4月のはじめにウクライナ軍に解放された村です。ロシア軍の占領中、村人たちは絶えず爆撃の音を聞き、家から出たら殺されるような生活を強いられ、心に傷を負いました。村は荒れ果て、地面にはミサイルで穴が空き、撃破されたロシア軍の戦車が、耕作されていない畑の真ん中でスクラップになっていました」

　だが、7月にアリシアさんのもとに村人から届いた写真は、4月の風景とは全く違った生き生きとしたものだった。

1. TOP
2. ニュース
3. 密かなブーム…ウクライナ奪還村で流行っている「戦車リメイク」ってなんだ？