黒く焼け焦げた建物の残骸――。山積みになった廃材を、2台の重機が急ピッチで仕分けていた。ここは北九州市小倉北区にある旦過(たんが)市場。4月19日と8月10日、立て続けに大規模火災に見舞われた、「北九州の台所」である。
台風11号の接近に伴い、予定を3日早め9月2日からがれきの搬出作業を開始。風に飛ばされやすいトタン屋根や焼けた木材を選別していた。かつて飲食店街だったそこは原形を留めず、腐敗した食品の臭いが漂う。
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source : 週刊文春 2022年9月15日号