政局が激動した1990年代半ばから5つの内閣を支え、8年7カ月にわたって事務方トップの官房副長官を務めた古川貞二郎氏が9月5日、敗血症で死去した。享年87。社会党の村山富市氏から“変人”小泉純一郎氏までタイプの違う首相を支え続け、「吏道」を貫徹した役人人生だった。
古川氏は官房副長官以前に内閣参事官、首席内閣参事官として2度、首相官邸に勤務。内務省の系譜をひく旧厚生省から2度も官邸入りをしたのは、副長官を約束されてのことであり、自民党竹下派を中心とする中枢の政治家たちとの濃密な人脈を築いていた。
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source : 週刊文春 2022年9月22日号